2018年04月05日

ルイの9番目の人生

4月3日、シネマクレール丸の内で『ルイの9番目の人生』を観ました。

公式サイト
http://louis9.jp


予告編を何度か観て、とても興味をひかれました。

ルイという少年は毎年のように命に係わるような事故にあってきましたが、その9番目というのが絶壁から海に落ちてこん睡状態になるという最悪の事故。医師でさえ死んでしまったと思ったのに、奇跡的に生き返ります。母親は「この子は特別なの」と言うんです。

ルイ以外の登場人物は、ルイの母親ナタリーと父親ピーター、昏睡に関する専門知識をもつパスカル医師、ルイが通っていた精神科医、そしてこの事故の件を担当している女性刑事。

事故は、ルイの9歳の誕生日で、親子3人でピクニックに出かけたときにおきたのですが、そこで何が起きたかは最後近くまで描かれません。父親のピーターは事故のあと行方不明で、警察が捜索中という設定です。

ときどき昏睡中のルイが過去のことや事故のことなどを物語ります(過去の映像も映し出されます)。しかも、ルイの意識が周りの人にメッセージを送ったりするんです。そのあたりが、どちらかというとサスペンスというよりファンタジーっぽい感じです。たとえば予告編で、パスカル医師が病院の床に海の汚れらしきものがべっとりとついているのを調べている光景が出てきます。海の中なら怪物が出てきて病院の中を動き回っているということなんですが、実はこれはパスカル医師が見る夢なんです。でも、その夢はルイも見ている夢なんです。ルイは夢の中でその怪物と話をするんです。……というわけで、超自然的な設定なので、そういう映画なのだと思ってみなくてはいけません。

以下、だんだんネタバレが多くなるかもしれないのでご注意を。


続きを読む
posted by dunno at 12:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

ナチュラルウーマン

4月2日(月)、シネマクレール丸の内で『ナチュラルウーマン』を観ました。

公式サイト
http://naturalwoman-movie.com


英語版の予告も映像が違っていてなかなかいいです。


珍しいですね、チリの映画です。
主人公のマリーナはトランスジェンダーの歌手兼ウェイトレス。年上の恋人と幸せに暮らしていたのに、恋人が突然死。辛いことがたくさん起きます。それを映像で表しているのが、予告編で一番印象に残る強風のシーン。


(後半は上の予告編と同じです)

恋人の死因がマリーナの暴力によるものだと初めから決めてかかる女刑事や恋人の元妻・息子たちの偏見などは映画を観ていて、震えるほどいやな気持になります。でも、マリーナは決してくじけない!!! 教会での葬儀(通夜と訳してあったけど、昼間でした、英訳ではwakeと訳されてますね)にも、そして間に合わなかったけれど、葬儀場での式にも堂々と出かけていきます。この恋人は火葬を望んでいたんですが、恋人の幻に導かれて火葬場へ行き、別れを告げることができました。ほっとするシーンでした。家族は立ち会わないで車でどこかへ行ってしまったのに……。チリでの火葬ってそういうものなんでしょうか。

The Alan Parsons Project "Time"

(「別れ」を歌っています。いい曲ですね)

辛い映画が苦手な人には勧められませんが、それでも多くの人に見てほしい映画です。幸い、彼女を支えてくれる人もいてくれるのが嬉しいです。可愛がっていた犬を取り返してくれたのは恋人の弟ですよね、きっと。

最後に彼女がうたう「オンブラマイフ」が心にしみます。
Daniela Vega - "Ombra Mai Fu" (A Fantastic Woman OST)
https://youtu.be/BJ19W92c4ho

他にもいい曲がありました。日本でのタイトルはアレサ・フランクリンの歌からきています(この映画の英題は A Fantastic Woman):
Aretha Franklin - (You Make Me Feel Like) A Natural Woman [1967]
https://youtu.be/dEWuAcMWDLY

記者会見・インタビュー等の映像がたくさんYouTubeにありました:

Una mujer fantástica | Press Conference Highlights | Berlinale 2017
https://youtu.be/kzj2q0q93dY

Sebastian Lelio & Danila Vega on A Fantastic Woman
https://youtu.be/pIwWvt304RE

上の動画に関連する動画もぜひどうぞ。

最後にWANにある映画評にリンクしておきます。
『ナチュラルウーマン』 Fantàstica−ファンタスティックな眼差しに宿る、強さと尊厳  中村奈津子
https://wan.or.jp/article/show/7704
posted by dunno at 12:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画