2017年06月28日

タレンタイム〜優しい歌(続き)

24日の記事の続きです。
タレンタイム〜優しい歌
http://flim-flam.sblo.jp/article/180144744.html

できるだけネタバレにならないように注意はしますが、ある程度は勘弁してください。

『タレンタイム』には二つの死が出てきます。

最初の死は、本当に思いがけないもの……。ほとんどコメディといってもいいこの作品の中に、突然飛び込んできます。そしてその人が亡くなった後になってわかるはじめてその人の悲しみ……。そしてこの悲しみは彼だけで終わらないんです。異なる民族に属する若者が恋に落ちます。激怒する母親。必死で自分の気持ちを母親に伝えようとする若者の姿に泣けます。ですがその気持ちは母親には通じません。ここで流れてくるのが "O Re Piya" (おお、私の最愛の人よ)です。タレントコンクールに出場するインド系の少女がこの曲で踊ります。
※そのシーンをどうしても観たいな、という方はこの記事の一番下をご覧ください。

この "O Re Piya" という曲はインドの映画でも使われたようです。YouTubeに映画の一部が載っています。歌自身は途中で途切れて、またしばらくして続くという形で使われているのでこの動画はいささか長いですが、お暇な方はぜひご覧ください。想像でストーリーを書いてみるとこんな感じ……
主人公の女性は舞踊家。金持ちの婚約者がいるらしい。稽古風景を撮影しに来た西洋人の若者と恋に落ちてしまう。ふたりがデートしているところを目撃され、父親から叩かれる主人公。しかし、若い二人の気持ちは変わらない。若者は彼女に永遠の愛を誓う。いよいよ公演の夜がやってきた。舞台の途中で彼女は若者と駆け落ちをする。やさしく見守る舞踊団の団長。そのことを聞かされた婚約者は涙を流す。その背後で皮肉に光るハートマーク。彼女は、途中自宅により両親にそのことを伝え、今度は母親に叩かれる。崩れ落ちそうになる父親。


O Re Piya - Full Song (with Dialogues) | Aaja Nachle | Madhuri Dixit


長すぎて我慢できない方はこちらをどうぞ。歌に合わせて編集してあります。
https://youtu.be/uz3uTEZGSZY

『タレンタイム』の字幕では歌詞の最後の部分を次のように訳しています:
偏見にしばられた世界は僕の永遠の敵
大切なあなた、愛しい人よ


歌詞の英語訳が下のリンクに載っています。
http://lyricstranslate.com/en/o-re-piya-o-beloved.html
そこでは次のようになっています(その少し前から引用します):
Beneath my bare feet is a path of burning coal
All my life I have lived a stranger among strangers
Take me to the place you call home
For this ignorance world wishes to be my enemy

O beloved
.........


最後の方で、合唱が出てくるところがあるでしょ。あそこがたまらなくいいです。あの合唱を聴くと涙が出てきます。

安倍は道徳で親孝行・家族愛を大切にすることを強調しようとしているけれど「親の間違った愛が子供の魂を殺してしまうようなこともある、絶対に負けるな」ということもぜひ道徳の教科書に入れてほしいものです。

さて、もうひとつの死もやはり家族の死です。ですが、これは不治の病による死で、あらかじめ予期されている死。本人も家族も、ある意味、覚悟していた別れです。ですが、治療の副作用による苦しみがひどいんです。病人は薬を飲んだ後、家族に「家に帰れ」といいます。自分の苦しむところを見せるのが辛いからなんです。映画を観ている方も辛いのですが、映画はここで救いを用意しているんです。男性患者は入ってこれないはずのその病室に、車いすの男性が入ってきて、患者と話をしては帰っていきます。これが患者にとってとても癒しになるんです。「どうしてここに入ってこれるの?」と訊く患者にその男は「ぼくの姿は医師や看護師には見えないんだよ」といいます!!!??? そしてある日その男はイチゴ(? ともかくベリーの一種)を持ってきてそれを無言で差し出します。そして……。

この男って悪い表現だと「死神」なのでしょうか。でも彼は患者の苦しみを救いに来る人でした。患者の家族と一度だけすれ違う時がありましたが、なんとその時はちゃんと家族にも見えていました。

ファンタジーっぽいシーンはもうひとつありました。公園のベンチに座っている若い恋人たちのまわりに突然現れる赤ん坊たち。天使が二人の恋を祝福しているようでした。

この映画の岡山での上映もあとは木金の二日だけ! 見逃すともったいないです。ぜひぜひおでかけください。

※ そうそう、昔「クイカイマニマニマニマニダスキー……」というような意味不明な歌があったでしょう。この映画の中で登場人物がたぶん同じのを歌っていて、あれ、これってマレーシアの歌? って思いました。

ネットで調べたらそっくりな歌が2つありました。ぼくの知っていたのは上の方で、NHK「みんなのうた」で放送されたそうです。この映画のは下の方の歌詞だったような気がします。

(1)クイカイマニマニ(クィクワイマニマニ)
http://www.worldfolksong.com/songbook/others/kuikai-manimani.htm
(2) ギンガングリグリ Ging Gang Goolie
http://www.worldfolksong.com/songbook/recreation/ging-gang-goolie.htm

*******************
☆楽曲集☆
『タレンタイム』オーディションシーン(メルキン、カ-ホウ、ムルー)
https://youtu.be/d-Wr5wuPBXk

『タレンタイム』オーディションシーン(ハフィズ) "Just One Boy"
https://youtu.be/awluSsHUfA8

『タレンタイム』リハーサルシーン(ムルー) "Angel"


『タレンタイム』で "O Re Piya" が使われているシーン


『タレンタイム』ラスト(ハフィズ+カーホウ)(イチゴを見つけるシーンもあります) "I Go"

[ラストシーン https://youtu.be/AWwl9GNkmpg/ ]
posted by dunno at 12:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画
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