2018年03月22日

素敵なダイナマイトスキャンダル

3月21日、シネマクレール丸の内で『素敵なダイナマイトスキャンダル』を観てきました。ちょっと後半がしんどかったですが、とても面白い映画でした。

公式サイト
http://dynamitemovie.jp


エロ雑誌編集者として一世風靡した末井昭さんをモデルとした映画です。原作本を昔読みましたよ。なにしろお母さんが隣の家の男とダイナマイトで心中したっていうところにやっぱり興味を引かれるじゃないですか。読んでみるとその事件のことは最初に少し出てきただけだったんですけど、通奏低音のように文章の底を流れていたんでしょうね(映画では観客に思い出させるように何度も何度もお母さんが出てきます)。もう本も処分してしまったのでその他の内容は全く覚えていませんでした。

で、末井さん関係のものって、その文庫本だけじゃなくて、映画を観ていたら「ニューセルフ」という雑誌が出てきましたが、これけっこう買った覚えがあります(笑)。映画があんまり面白かったので映画館でパンフレットを購入したんです。そうしたら年表が作ってあって、ニューセルフを創刊したのが1975年の暮れ、発禁処分を受けて廃刊になったのが1977年の春。大学3年生のときから大学院の2年に上がるにあたっています。懐かしい……。その後の「ウイークエンド・スーパー」というのは記憶にないのでもう飽きていたのかもしれません。さらにその後の「写真時代」というのは見かけたけれど、買った記憶はありません。

話が映画から離れてしまいましたが、けっこう懐かしく思って映画を楽しみました。登場人物は有名な人もいて、なんだか似たような俳優さんがうまく演じているのも良かったです(特にアラーキー)。クマさん(篠原勝之)は、雰囲気がそうかな?と思ったのですが、変な毛糸の帽子をかぶっていたので、クマさんじゃなくて田中小実昌さんかな、でも帽子が少し大きすぎるな……などと思ってしまいました。また時間的には戻りますが、主人公の部屋に状況劇場の『腰巻きお仙』のポスター(横尾忠則)があったりして、そういうところも嬉しかったです。篠原勝之さんも当時、状況劇場のポスターを描いていました。

人物や雑誌だけでなく、最初に勤めたキャバレーも「クインビー」という名前で出てきます。行ったことはもちろんないですが(金がない)、夜遅い時間にテレビのCMがいっぱい流れていました。今もあるのでしょうか。……気になって調べてみました。そしたら「蜂屋商事」という会社が見つかりました:
http://www.hachiya-web.com/

会社沿革によると

●昭和36年9月
社交飲食店(クインビー駒込店)を開業し、社交飲食業を開始
●昭和38年2月
有限会社蜂屋商事を設立
以降、業容拡大にともない、業種別・地域別に会社を設立(根本観光グループを形成)
●平成2年7月
創業者死去に伴い、他の関連会社から資本関係・人的交流・事業展開等を完全分離し、独立会社として事業開始
●平成6年12月
賃貸商業ビル(上野パークアベニュー)を購入し、ビル賃貸業を開始
●平成7年11月
飲食カラオケ店舗、ゲームアミューズメント店舗の経営を開始
以降、居酒屋、カラオケルーム、ゲームセンター、アイドルスタジオ等を展開し、店舗の開発・改廃を行い、現在、飲食カラオケ店舗3店舗を経営
●平成22年9月 優良住宅促進事業を開始


クインビー(Queen Bee)だから「蜂屋」になったのか、創業者がひょっとしたら蜂屋さんで店を「クインビー」にしたのかちょっとここの情報だけでは不明ですが、もうこの辺でいいでしょう。

映画の中のテレビで「岡山県」というのが出てきて、「えっ、岡山の人?」と思ったのですが、なんと末井さんは和気郡吉永町の出身だそうです(パンフより)。けっこうここから近いです☆

絵描きの時代と比べて、編集者になって、しかも雑誌が売れてからの主人公がだんだんすさんで行く様子がしんどかったですね。女の子に手を出すのはまあいいとしても、その扱い方がひどい感じ。あの精神を病んでしまった女性(笛子)のエピソードはとても悲しかったです。あれは実際の話なのでしょうか。

写真雑誌をやめてパチンコの雑誌に変わるところは、パチンコ屋で隣の台の女性の言葉がヒントになったんだと思いますが、なんかそのあたりはもうどうでも良くなってしまいました。

とはいえ、最後にもお母さんの映像を出してきたり、エンドロールでお母さんを演じた尾野真千子さんと末井さん本人に歌を唄わせるというなかなかのアイデアでうまく締めくくったかなと思います。

音楽の話で思い出しましたが、笛子とのデートで流れる"California Dreamin'"は名曲ですね。これもよかったです。

あともうひとつ、登場人物が煮詰まってくると汚れためがねが曇ってくるんですけど、なんとなくおかしかったです。面白い。

※クインビーを検索していて、末井さんの連載エッセイを見つけました。今は読んでいる暇がありませんが、ここにメモっておきます。映画の真ん中あたりまでの所まで来ているようです。映画には出てこなかったエピソードもあるようです。まだまだ続くようですので楽しみです。

「流れる雲のように」(下の番号は2018.3.22現在でのものです)
第1話〜第4話
第5話〜第19話
posted by dunno at 22:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画
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