9月2日(日)、シネマクレール丸の内で『ウインド・リバー』を観ました。
公式サイト
http://wind-river.jp
これは見応えのある映画でした。予告編を見ているだけで寒くなってきそうです。舞台となるのはワイオミングのウインド・リバー保留地です。(撮影は別の場所らしい、ミネソタって書いてあったかな……)
Wikipedia--インディアン居留地
Wikipedia--Indian reservation
気候の良い東部からおいやられて、こんな寒々とした何もないところに住まざるをえなくなったんですね……。
映画は保留地の若い女性が雪原をなにかから逃げようと走っているところから始まります。一度転んで、また走り始めますが……。
主人公は、この地区で害獣を狩る仕事をしているハンターのコリー(白人)。別れた妻が仕事探しで遠くの町まで面接に行くというので、まだ幼い息子を預かります。息子は父親と一緒にいたがりますが、家畜を殺したピューマを殺す仕事がはいったため、あまり相手はできず、妻の両親(ネイティブ・アメリカン)の家で息子を預かってもらいます。そして、ピューマを探していて、若い女性の遺体を見つけます。それはよく知っている、友人の娘でした……。
この事件の解決のためにFBIからやってきたのは寒い原野に全く無知の女性ジェーンでした。コリーはある事情もあって彼女の捜査の手伝いを引き受けます……。
予告編ではジェーンが主人公かと思いましたが、どちらかというと助演かな。
コリーはとても優れたハンターです。過酷な環境の中でハンターができるということはすごいこと! 銃のたまも自分で作っているんです。しかも、やさしく、誠実な男。そんな彼がなぜ離婚することになったのか……それは徐々にほのめかされていきます。
亡くなった少女の死因がすごいんです……書きませんが……けがのせいではないんです。コリーは少女をとても強い子だったと言います。極寒の雪原をはだしで6マイル(10キロ)も走っているんです。泣けてきます。
娘を亡くした友人の悲しみも、すごく観客に伝わってきます。
事件の真相は、わりと早めに、いきなり提示されます。えっ?!と驚きました。あまり突然だったので。痛ましくて観ていられない人もあるかもしれません。
こういう辺境に住むネイティブ・アメリカンの行方不明者はけっこう多いらしいです。ですが、統計はなにもとられていないそうです(映画の終わりにそういう字幕がでてきます)。なぜそういう場所にすまなければいけないのか……、映画はそれを問いかけています。
おススメです。ゆさぶられました。
2018年09月05日
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