2019年03月04日

暁に祈れ

3月3日(日)、シネマクレール丸の内で『暁に祈れ』を観ました。

公式サイト
http://www.transformer.co.jp/m/APBD/


タイでボクサーをしているイギリス人ビリーは薬物中毒者。試合の前にもヘロインを吸い、無残な負け方をする。
ビリーが麻薬所持で逮捕され、送り込まれたのが地獄と言われた監獄。本当に怖いです!!!! ビリーはタイ語はごく簡単なものしかわからないという設定なので、タイ語による会話はほとんど字幕に訳されません。観客もっビリーと一緒に監獄の世界にとまどいながら入って行きます。監獄の中のしくみがどうなっているのかわからないのですが、金やタバコなどを持っていないとなにもできませんし、複数の男による男のレイプもあったりします(ほんとうに怖いです)。

レディーボーイとよばれるトランスジェンダーたちも混じっていて、最初、ビリーのことを気にかけてくれたりするんですが、一方で、あとの方では、そういうレディーボーイたちは一般の囚人から隔離されているようにも見えます。でもけっこう行き来が出来たりしていて、謎です。

また、監獄にはいるとすぐ、ヘロインを持った男がビリーに近づき、只でヘロインをくれるんです。そのせいでビリーは獄内でもヘロイン中毒から立ち直れません。悪い連中に利用されちゃうんです。

で、最初は囚人たちの区別も難しい中で、本当に怖い思いをするんですが、徐々にそこもある意味普通の社会であること、囚人の個性も見えてきます。しょっちゅう点呼をとられるんですが、ビリーには番号が言えないので、ビリーの次の男が、ビリーの分と自分の分を両方言ってくれます。そして、皆がそれを認めています。この男は、あとでビリーがボクシングチームに入るために監獄内で部屋を変わるときには、そのことを喜んで抱き着いて祝ってくれました。ほっとするシーンでした。また、牢の中ではケンカがよく起こるんですが、牢名主のような立場の男が大声で、ケンカをするんじゃない、ということを伝えるところがあります。ここは<>付きで字幕に翻訳されていました。ボスはボスとしてかなりまともです。ボクシングチームに入って、食事の時に他の囚人が自己紹介をする場面も印象的。女をかばうために5年の刑を受けることになった男が、刑務所内で3人を殺し、刑期が13年に延びた男、そして貧しさゆえに殺し屋になって人殺しをしたせいで無期懲役になった男、……。穏やかに語る彼らをみていると、育ち方ひとつでくるってしまった人生の悲しさを感じました。この後でもまだまだろくでなしたちは出てくるんですけれど、こうやってすこしずつ個人個人を観客に見せていく作り方はうまいと思いました。

上にも書きましたが、ビリーは生き延びるために、ボクシングチーム(待遇がよくなるんです!)にはいります。これでヘロインを断ち切れるかと思いましたがそうは問屋がおろしません。観ていてかなりしんどいです。

このあとはもちろん他の監獄との試合が待っています。見どころです。

ですが、書き忘れているもうひとつのことがあって、それはレディーボーイのこと。ひとりの「彼女」とのやりとりも、ある意味ほっとさせてくれる部分です。こういうのがないと本当に疲れ果ててしまいそうです。

ビリーを演じたのはジョー・コールという人。いくつか出演作を観ているようです:『シークレット・アイズ』『グリーン・ルーム』(これ無茶苦茶怖かった!)『きみへの距離、1万キロ』。
posted by dunno at 12:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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