2019年05月27日

劇団唐組『ジャガーの眼』@大阪・南天満公園

『ジャガーの眼』を4月27日に観てから、もう一ヶ月経ってしまいました。
すっかり記憶が消えているんですが、メモ程度ですけれど、思い出しながら書いてみます。

舞台と花道の角の場所に座りました。前過ぎて首が痛くなるのは覚悟の上のこと。本当に目の前で演じられるのを観るのは最高の歓び。

唐の芝居はどういう内容なのかを要約するのがとっても難しい(つまり舞台を観ても全体像を理解できない)ので、一番わかりやすい部分だけを説明してみます。

しんいちという青年(福本雄樹)が、他人の角膜を購入し、医師Dr.弁に自分の目に移植して貰います。そのしんいちに、謎の女探偵・くるみ(藤井由紀)が近づいてきます。というのは、その角膜の元々の持ち主はくるみの夫(恋人?)だったというのです。移植されてもその角膜は体の一部分にならず独立した存在として生きている「ジャガーの眼」だというのです。そして、しんいちを彼の婚約者・夏子(福原由加里)から奪おうとするのです。

こんなに情熱的な藤井由紀さんは久しぶりかも。福原さんも少年っぽい可愛らしい方なんですけれど、こんな藤井さんに迫られたら、しんいちでなくても心は揺らいでしまっても責められないですよね……。でも福原さんの方も可哀想で可哀想で見ていられませんでした……。
この三角関係だけに注目していると、なかなかドキドキと芝居を楽しむことが出来ます。

ところが、この芝居ではくるみ(とジャガーの眼)の絡んだもう一つの三角関係が繰り広げられるんです。それは、ジャガーの眼の行方を「サンダル探偵社」の田口に依頼したくるみは、その仕事を自分自身で引き受ける(?!)ために田口の助手になるんです(意味不明ですか……はい、そうです)。しかし、田口が愛していた美しい人形であり彼の助手でもあるサラマンダ(月船さらら)は今も田口のことを慕っているんです(意味不明ですか……)。というわけで、ここに、サラマンダ〜田口〜くるみという三角形が出来るんです。このサラマンダーがまた切ない……。人形だからとっても内気で控えめ。

このサラマンダの月船さららさんという方は、本当にきれい! 劇中では、仮面をつけて本当に人形として存在しているときもあれば、仮面をはずし、素顔で演じるときもあって、その変化がとても面白いです。仮面を作られたのは井桁裕子さん。2015年11月に大阪で開催された人形シンポシオン Midow展 2015で、井桁さんの小さな作品をひとつ購入しました。宝物です。仮面を作られたときのことをご自身で描かれています。ぜひご覧ください(facebookです)

ついでにぼくの持っている作品の写真も載せておきます。
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サラマンダの仮面の画像は見当たらないですね……。公演が終わってからでいいけれど、どこかで掲載して欲しいです。

サラマンダはダッチワイフなのかも知れないけれど、見た目は球体関節人形なんです。両手の肘のところに、うまくゴム紐を巻き付けて、そこに本当に球体関節があるように見えました☆ 間近で見たさららさんの腕の素敵なこと! 前で良かった……。

田口という名前の人は唐の芝居では必ずいい人です。主人公とも言えます。この芝居でもそれは同じ。ただしんいちほど純情ではありません。そんな彼と行動を共にするようになるのが、愛犬チロをDr弁に手術で殺されてしまう少年ヤスヒロ(大鶴美仁音☆)。この無垢な少年が出てくるだけで舞台の空気が清らかになりました。

この芝居は、1983年に亡くなった寺山修司を偲んで1985年に書いた作品です。なので、芝居の最初も路地での「のぞき」の話で始まりました。「サンダル」も彼の思い出の中からのオブジェ。角膜の移植も寺山の「臓器交換序説」(読んだことはありません)からインスピレーションを受けたものらしいです。

tunehiko さんのブログ記事をどうぞご覧ください。
【恋する経済】
「愛するのもみな他人 覗くのは僕ばかり そこに見てはいけない 何があるのか」 唐組「ジャガーの眼」
https://koisuru21.blog.fc2.com/blog-entry-892.html

お時間のある方は状況劇場の舞台の動画(部分)、唐組の舞台の動画(部分)もご覧になってください。
実際の芝居は2時間20分程度の長さです。

唐十郎 劇団状況劇場公演 ジャガーの眼
https://youtu.be/yDDn9-OkPrk

1989唐組公演「ジャガーの眼」一部分、大久保鷹客演
https://youtu.be/OrEOCNjxkGY

タグ:人形 唐組
posted by dunno at 15:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇
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