2012年09月12日

長谷川伸

大衆演劇関係のブログを覗くのが楽しみのひとつなのですが、最近、長谷川伸の話が続けて書かれていました:

銀月さんの「雑記帳」
「瞼の母」松竹座
9月7日 松竹座
股旅物が嫌いで、長谷川伸のも近年まで見る事はなかった。
ところが、今は「瞼の母」というだけで、つられてホイホイ出掛けて行く。
……

Yoshiepen’s Journal
『瞼の母』in 「九月大歌舞伎、六代目中村勘九郎襲名披露」@大阪松竹座9月3日
大衆演劇ではおなじみの演目だが、去年南條劇団(南條隆一座とスーパー兄弟)で南條影虎主演のものをみるまでは、舞台でも映画でもみたことがなかった。これがそれまで「長谷川伸なんてお涙頂戴の権化」とバカにしていた(すみません、なんという傲慢)私の評価を覆した。それ以降、いくつかのヴァージョンで観て来たし、長谷川伸の原作も読んだ。……

お二人とも大阪松竹座の『瞼の母』をご覧になったのですね。

ぼくも昔、股旅ものには特に関心がなく、テレビで長谷川伸の時代劇のシリーズをやっていたことがあって、偶然オープニングのところだけちらっと見て「長谷川伸」という名前だけ頭に残ったものの、ドラマ自体は見ませんでした(もったいないことをしました)。そのシリーズ(全30話)は今DVDで観れるんですね:

amazon 傑作時代劇 長谷川伸シリーズ DVD-BOX
(27,636円)

ううむ、観たいけど、DVDが8枚で、全部見ると1344分。きっと買ってもみれません。

ドラマは観なかったものの、すごく「長谷川伸」の名前は頭に残って、『石瓦混肴』『ある市井の徒 越しかたは悲しくもの記録』(どちらも中公文庫)『股旅新八景』(講談社文庫・大衆文学館)などを購入してぼちぼち読んでいました。ちくま文庫で『瞼の母・沓掛時次郎』を書店で見かけたときは、戯曲だったので読みにくいかと思いパスしてしまいました(愚かなり!)。

舞台を初めて観たのは劇団花吹雪の『刺青奇偶(いれずみちょうはん)』。これがすごくよかった☆ かおりちゃん演じるお仲さんがすごくけなげで泣かせたんです。

玉三郎もお仲さんを演じていますね(妻はこっちを観ました):


これで戯曲を読みたくなってしまい、結局こちら(InterBook特撰長谷川伸絶版の森)で、朝日新聞社から出ていた長谷川伸全集第15巻・16巻の2冊を購入して、『刺青奇偶』を読むことができました。ぼちぼち読んでいますが、死ぬまでに全部読めるかどうか……という感じです。

その後も少しずつ買い足しています。

数年前、国書刊行会から長谷川伸傑作選として『瞼の母』『股旅新八景』『日本敵討ち異相』の3冊が出版されているので、古本でなくても読めるようになりました。

amazon

股旅ものなんて……と思われる方も多いでしょうね。特に『瞼の母』なんて、タイトルから、離れ離れだった母子がなにかの縁で再会し、手に手をとって泣くようなあまったるい話を想像してしまいますが、決してそういう話じゃないんです。それは芝居の方ではなくて、長谷川伸自身のストーリー。3歳のときに生き別れになった母親と、47年後に再会を果たします。再会後、彼は『瞼の母』の上演を封印したそうです(母の死後、解禁)。

日本文学の宝もののような作品群です。ぜひ一度読んでみてください。岡山県立図書館では長谷川伸全集も借りることができます(期間内に読み終えるのは難しいでしょうが)。
タグ:劇団花吹雪
posted by dunno at 15:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇
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