2017年07月31日

草原の河

7月23日(日)、シネマクレール丸の内で『草原の河』を観ました。

公式サイト
http://moviola.jp/kawa/


チベットのある家族の物語がゆったりとしたペースで描かれます。中心となる幼い女の子(ヤンチェン・ラモ)が可愛いです。お母さんのおなかに赤ちゃんができて、嫉妬します。自分の大切なクマのぬいぐるみを赤ちゃんのために増やそうと地面にうめるところなんかたまらないです。

もう一人の重要なキャラクターは仔羊のジャチャ。放牧中の羊がオオカミに襲われ、一匹の母親羊が殺されます。親を亡くした仔羊がジャチャ。ヤンチェン・ラモの友達になります。予告編で角にミルクを入れるシーンがありますが、これは母親をなくしたジャチャにミルクを飲ませるための哺乳瓶なのです。

さらになかなか姿を見せないですが重要な人物はヤンチェン・ラモの父親の父親。行者として山の上に一人で住んでいますが、彼にわだかまりのある父親は彼を訪問しようとはしません。そういった家族の関係がひとつのポイントになっています。

面白く見ることができましたが、ちょっとペースがゆったりしすぎているかもしれません。
posted by dunno at 16:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

怪物はささやく

7月23日(日)に、シネマクレール丸の内で『怪物はささやく』を観ました。

公式サイト
http://gaga.ne.jp/kaibutsu/


観てから一週間以上たってしまいました。なんとなく気が重くて……。でももう7月も終わり。簡単にメモだけ書くことにします。

予告を見ればかなりストーリーがわかるので、そのあたりだけは書いておきましょう。

ストーリー:主人公の少年コナーの両親は離婚しており、コナーは母親と暮らしている。近くには教会や墓地があり、そのそばに大きな木(セイヨウイチイ)が立っている。母親は脳腫瘍にかかっていて抗がん剤を服用しておりその副作用も重なって体調は悪い。少年は不安な日々を過ごしている。ある晩、教会のそばの木が怪物に返信し少年のところにやってきて、自分は3つの物語を語るから、少年も自分の隠している「真実」を語れという……。

予告を観た段階でこれは今年になって観たあの映画と似ているのかな……と感じました。怪獣はストレスにさらされた少年の作り出した妄想でしょう。実際に映画をみても、そのように描かれていました。ただその妄想のネタはどこから来るのかというのは最後まで隠されていました。一番のポイントは、少年が心に隠している秘密とはいったい何なのか……。彼の悪夢が最後に崩れ落ちる地面と一緒に落ちそうになる母親を救おうと手をつかむのですが耐えきれず手をはなしてしまうということは何を意味しているのか……最後まで気を持たせて、たしかにそういうことはあるとは思うけれど、それはこんなに大袈裟に描かなければいけないことだったのでしょうか……。怪獣があらわれる時間が実は……というのもご都合主義。どういう理屈でそういうことになるのか全く説明なし。残念な映画でした。

※セイヨウイチイの樹皮から作られるタキソールという薬が抗癌剤として使用されているそうです。
posted by dunno at 16:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2017年07月17日

セールスマン

7月16日(日)、シネマクレール丸の内で『セールスマン』を観ました。

公式サイト
http://www.thesalesman.jp/


夫婦者(二人とも役者)が、住んでいたアパートの建物の崩壊のため引っ越し……って一体どういうことかと思って観に行きました。映画はそこから始まるんですが、確かに避難している最中にも窓ガラスにひびがはいったり、あとからの場面でも壁に亀裂がはいったりしていました。でも、立ち入り禁止になるわけではなくて、映画のラストの舞台にもなったりします。すごく不思議な設定です。日常生活は、タクシーに相乗りすること以外は、けっこう日本と変わらない雰囲気もあります。

さて、急遽住む場所を探して、結局、知人に紹介されるのですが、なんと前の住人の荷物が残っているという設定。そして、前の住人(女性)の関係者がやってきて、ひとりで在宅していた妻が暴行を受けてしまいます。

夫婦の微妙な関係を描いた、サスペンス映画です。妻は一人でいることは恐ろしくてずっと夫にそばにいて欲しいのですが、夫も俳優で暮らしているわけではなくて高校の教師をしており、そばで守っているわけにもいきません。警察に犯人を捕まえて貰ったらとも思いますが、妻は警察の取り調べがいやでそれは拒否します。上演中の『セールスマンの死』で演技しようとしますが、途中で観客の視線が気になり演技が出来なくなってしまいます。

夫ははやしているひげのせいか、とても態度がでかいように見えます。結局、残されていた手がかり(かなりたくさん残っていたんです)をもとに自分で犯人を探そうとします。みていてドキドキするぐらい強引な方法で調べていきます。

これ以上は控えておきますが、とても怖い映画です……犯人よりこの夫の方が……。いやな終わり方を想像しながらみることになるので、そういうのが駄目な人に向いていない映画です。

上で書いたように、二人が出ている芝居が『セールスマンの死』で、夫がその死んでしまうセールスマン、妻がその妻の役を演じています。この映画の『セールスマン』というタイトルは一体何を表しているのでしょうか。気になります。犯人のことを指しているのでしょうか……。もう少し考えてみます。

主演女優タラネ・アリドゥスティさんの舞台挨拶などの記事はこちらでどうぞ:

web シネマジャーナル
「イラン映画『セールスマン』主演女優タラネ・アリドゥスティさんがやってきた!」
http://www.cinemajournal.net/special/2017/salesman/index.html


※イランといえば、女性として初めてフィールズ賞を受賞したマリアム・ミルザハニさんはテヘラン出身。残念なことに昨日(7/15)、癌で亡くなりました。まだ40歳。残念です。
posted by dunno at 22:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2017年07月16日

ハクソー・リッジ

7月9日(日)、イオンシネマ岡山で『ハクソー・リッジ』を観ました。

公式サイト
http://hacksawridge.jp/


とても信心深いキリスト教徒が武器を持たずに沖縄の戦場に行く話です(第二次世界大戦末期です)。でも銃を持たないことには別のある理由があったのでした……、と書いた段階でもうネタばれかも、すみません。

まあ、ともかく戦争のシーンの悲惨なこと! 観ているだけで、疲れ果てました。日米の沖縄戦っていうと、米軍の兵士が火炎放射器をもって塹壕や洞穴の日本兵や民間人を焼き殺すイメージがすごく強いのですが、兵士対兵士でぶつかりあうときは、米軍も大きな被害を受けたのですね。圧倒的に米軍の力が強かったはずですが、そう簡単に沖縄は陥落しなかったんです。

多くの日本兵が戦闘で傷ついたもののまだ生きている米兵を探している中で、必死で負傷した米兵を救おうとする主人公には驚きました。胸ポケットの聖書の力を信じていたのでしょうか。自分が宗教心を持っていないので、主人公のような敬虔なクリスチャンの気持ちは想像を絶します。それとも、やはりそれは国全体が戦争に向けて心をひとつにしている状況の中で銃を持たないでいることのプレッシャーだったのでしょうか。

若者たちにとって兵役を志願することは当然という空気の時代でした。「空気」というのは日本だけではないんですね。志願したものの検査で不合格になった若者が何人も自殺したというエピソードも映画の中で語られました。主人公は国が戦争をすること自体に反対したわけではありません。自分が人を殺すための武器を使うことを拒否したんです。だから戦争には志願して行くわけです。彼の扱いに困った上官は除隊させようとするのですが、彼はそれを断じて拒否します。そういう意味でこの映画は戦争に対してあからさまに批判する声をあげているわけではないですが、兵隊にいかなければならないような空気や、戦争の現場の悲惨さは十二分(いやそれ以上)に描いていました。

主人公は二回目の戦闘で自分自身が負傷してしまい本国に送還になりますが、その後もPTSDで苦しんだそうです。

詳しいことは書きませんが、お父さんの戦争体験がこの話に深く関わってくることは最初あたりから暗示しています。父と子との関係はひとつの見所です。

それにしても疲れる映画でした。そうだろうと思ったのであまり観たくはなかったのですが、映画を語る会のサブの課題作なので頑張って観に行きました。

『マン・ダウン』も反戦映画でしたがあれは最後に泣かせるのでなんかしんどさが消えていきましたので、何度でも観ることができました。『ハクソー・リッジ』はリアルでしたし、もう勘弁してほしいという感じでした。ああ、それに『マン・ダウン』の主人公は「弱さ」をはっきり出していました。『ハクソー・リッジ』の主人公は映画の中では弱さを全然見せませんでした。多分、そこがぼくが苦手なタイプなんだと思います。ぼくは弱い人が好きなんでしょう。 
posted by dunno at 23:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2017年07月09日

僕とカミンスキーの旅

7月8日(土)、シネマクレール丸の内で『僕とカミンスキーの旅』を観ました。

公式サイト
http://meandkaminski.com/


盲目の天才画家(!?)カミンスキーの伝記本を書いてもうけようという若者セバスティアンの話。
これがまたいい加減な男で、カミンスキーの住んでいるスイスにでかけるのにお金がないんで、同棲中の恋人が留守の間に彼女のお金を勝手に拝借してしまう始末。招かれていなくても勝手に夕食会に出たり、人の車を勝手に使ったり、カミンスキーの絵を勝手に持ち出したり、……挙げていくとキリがありません。そんなせいで、恋人には愛想を尽かされ、別の男が出来たからもう帰ってくるなと言われてしまいます。また、そんな男なので、様々な不運な目に遭います。結局、カミンスキーを連れて、昔カミンスキーを捨てた恋人に会いに行く旅に出ます。そのあたりまでは、本当にセバスティアンっていやな男です。でも、旅が始まると、カミンスキーが無茶苦茶奇人変人であることがわかり、セバスティアンがけっこうまともに見えてくるところがミソ。なかなか楽しい旅になります。まあ、結局伝記本を書く話はだめになってしまうのですが……(どうせそうなることは見え見えですから書いても誰もおこらないですよね)。

これも、何か深いものがあるというほどの映画ではないです。駄目男が成長してなにかを成し遂げる……ということには決してなりません。でもまあ、いい加減でもいいか、と思わせる不思議な魅力があります。もうひとつ、昔のモデルが突然裸になってその裸体がCGで若く美しい体に変わり、さらに絵になって変わっていくシーンなどとても面白いところが色々ありました。裸がけっこう出てくるのでR15+指定です。そういうのお好きでしたらぜひどうぞ。
posted by dunno at 21:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

トンネル 闇に鎖された男

7月8日(土)、シネマクレール丸の内で『トンネル 闇に鎖された男』を見ました。

公式サイト
http://tunnel-movie.net/


崩落したトンネルの中に閉じ込められた男、その妻(ペ・ドゥナ)、そして救助隊の隊長の物語です。

公式サイトより:
全長1.9kmの暗窟。
手元にあるのは
残量78%の携帯電話
水のペットボトル2本
そして、娘への誕生日ケーキ。

※ 実はもう少し車の中にはものがあるんですが……まあそれは当然かも。

絶体絶命の状況をどうやって生き抜くのか……予告篇をみたら、どうしても観に行かなきゃいけないですね。ただ、その辺のことはあまり期待しない方がいいかもしれません。映画のメインはむしろ男と妻、男と隊長とのやりとりだとか、上で書かなかったもうひとりの人物とのやりとりのドラマを描くことにあるんだと思います。少し泣いちゃいましたよ。

ただどうしても見なきゃいけない……っていうほどの映画ではありませんでした。救助のディーテールが物足りなかったです。お暇でしたらどうぞ。





posted by dunno at 20:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

忍びの国

7月2日(日)の午前中、イオンシネマで『忍びの国』を観ました。

公式サイト
http://www.shinobinokuni.jp/


伊賀というと子供の時に読んだ「伊賀の影丸」とか、柴練の「赤い影法師」、あと今山陽新聞の連載小説「徳川家康」にときどき服部半蔵が出てくるのを見るくらいで何も知らないに等しい状態で映画を観ました。

頭がおかしいとしか思えない登場人物ばかり(まともなのは鈴木亮平演ずる下山平兵衛だけ)で、こりゃあ失敗したな……と思いましたが、観ているうちにそれなりに慣れてきて、最後まで観ることができました(苦笑)。

伊賀の幹部連中があくまでもゲスな連中に描かれているので現実味は全く感じられませんでした。対する織田方の男たちもなんだかがんじがらめになっていてやりたいことをやっているようには見えません。だれがどうなってもいいような話で特に感動するような映画ではありませんでした。忍者の技もまるでギャグとしか言えません(単にギャグだったのでしょうか?)。

この作品は「映画を語る会in岡山」7月の課題作なんですが、どう語っていいのかいまだわかりません。困っています。

※思い付いたことを追加します。

無門と妻は京都に逃げることにしたはずなのに、妻が反対して取りやめます。その理由というかいきさつがよくわかりませんでした。伊賀の国を守るため? 性格からありえないです。死んだ姫から託された重荷のせい? う〜む、ならなんで最後、小田信雄を討たないんでしょう……。
posted by dunno at 16:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2017年07月08日

ブラインド・マッサージ

7月2日(日)、シネマクレール丸の内で『ブラインド・マッサージ』を観ました。

公式サイト
http://www.uplink.co.jp/blind/


予告篇はかなり激しい雰囲気で、実際にはもっと『痛い』シーンが数カ所あったりするんですが、全体的には穏やかな映画です。予告で退かずにぜひ劇場へお出かけください。とても心温まる、優しくていい映画です。盲人の経営するマッサージ店に働く人たちの話です。

ぜひ上の公式サイトにある出演者インタビューの動画もご覧ください。
○映画『ブラインド・マッサージ』特典映像 - 出演者インタビュー
https://youtu.be/YpplctjG-5E
楽しそうな撮影風景が見れますよ。

視覚障害があってもなくても、人を好きになる気持ちは一緒。一人一人がみな愛おしくなってくる映画です。オススメです。残念ながら岡山での上映は終わってしまいました。

映画にはまるでドキュメンタリー映画のようにときどきナレーションが入ります。それがこの前見た『光』を思い出させてくれました。
posted by dunno at 23:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画