2019年06月29日

2019年6月劇団花吹雪@後楽座

2019年6月劇団花吹雪岡山後楽座公演の観劇予定/記録です。(6/29の日付で登録。随時更新中)

6/1(土) 昼の部 C15
「華の舞」(芝居から)/「嗚呼、夢神輿」
https://www.instagram.com/p/ByKu3ffpiFd/?igshid=1mwjp0hva2rd9
2年前にも新開地で観た芝居。「幸助餅」なんかと似た話。ジェフリー・アーチャーの小説「ケインとアベル」と通じるところもあります。

6/2(日) 昼の部 G11
「馬の足玉三郎」/「夏祭り」
https://www.instagram.com/p/Byd-qoLpoaM/?igshid=pv5pcrunupd7

6/5(水) 夜の部 C10
「兄弟鴉」/「Te quiera (テ・キエロ) 」
https://www.instagram.com/p/ByeBTK1pa4J/?igshid=d9aj9n2txhgk

6/6(木) 夜の部 C5
「名月浪人節」/「道行華」
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6/9(日) 夜の部 C10
「喧嘩屋五郎兵衛」(芝居から)/「Sexy.Honey.Bunny!(セクシーハニーバニー)」
https://www.facebook.com/masayuki.yamasaki.9/media_set?set=a.2770036293012345&type=3
(ブラウザで開いてください)

6/14(金) 夜の部:舞台装置故障のため休演! 残念無念……。
「やくざ馬鹿」/「ジパングの風」

6/15(土) 夜の部 E11、ゲスト(舞踊ショーのみ):劇団心・碧月心哉座長
「仲乗り新三」(芝居から)/「千本桜」
前半の悲惨な話と、後半のコメディ(新三と父親のやりとり)の落差(笑)がいつもすごいです。どんなふうに延ばすのかが見どころかも。

6/16(日) 夜の部 C5
「浜の兄弟」/「あ・ぜ・ちょ!」
何度見ても納得のいかない筋書き。人を試すようなことはしてはいけないと思います。兄の気持ちを思うと泣けてきます。

6/18(火) 夜の部 E11
「槍供養」/「青春」
春之丞さんが「イヤな事ばかりの世の中で」を踊ってくださいました。ゆっくりした動きですがとても色っぽい! DSC09306.JPG DSC09308.JPG
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YouTubeではオリジナルがないのでカラオケにリンクしておきます。この方、かなりお上手。
https://youtu.be/PiMSs0vOVtY
オマケも(^^)
https://www.instagram.com/p/BhqR1voli1C/?utm_source=ig_web_copy_link
https://www.instagram.com/p/BhqR9fzlGq_/?utm_source=ig_web_copy_link

6/20(木) 夜の部 E11、ゲスト:伍代孝雄、伍代つかさ
「三つの魂」/「安宅の松風」
離ればなれになっていた三人きょうだいの泣けるお芝居でした。

6/21(金) 夜の部 F1、ゲスト:剣戟はる駒座・津川鶫汀(舞踊ショーのみ)、ゲスト:伍代孝雄、伍代つかさ
「高津の富籤」/「上弦の月」
この日は春之丞さんが今の名前に変えられて「座長」になられて14周年の記念すべき日でした。ぼくが花吹雪を知ったのは12年前ですから、もうすでに桜春之丞さんの名前で若座長をしておられました。京之介さんはまだ小桜真、彩夜華さんは小桜京という名前でした。あれから12年ちょっと。若手の皆さんが次々とやめられて、さらに明菜さんもやめられ、小春かおりさんもお忙しいようで、21日・22日は来ておられましたが、ふだんはおられません。ゲストがないときは、ちょっと寂しい……というか、二人の座長の負担が大きすぎて倒れてしまわないかとても心配になります。中盤に連休が取れて本当によかったです。春之丞さんの買った富籤が当たるのですが、貼りだした当選番号でそれを知って腰を抜かしてしまいます。次々に関係者がやってきて、自分でもその番号を確認して激しいリアクションをするところがなかなか受けます。全く予定のなかった人まで、無理やりくじの番号を確認する芝居をさせられていて、みんな大笑いでした。
昼夜合わせて大入りが5枚付きました。料金が安かったし、大勢の遠征組がお祝いに駆けつけてくださったおかげもあると思います。

6/22(土) 夜の部 D15、ゲスト:伍代孝雄、伍代つかさ
「狐狸狐狸」(芝居から)/「叶わぬ恋」
これは初めて観る芝居でした。元女形で今は染め物を作っている亭主を三代目が、その浮気ものの妻を彩夜華さんが演じています。浮気の相手は春之丞さんが演じる坊さん。その坊さんに惚れているのが町では「牛女」と言われている豪商の娘(伍代孝雄さん)。愛之助さんは夫婦の家の下働き。彩夜華さんは春之丞さんと結婚したくて夫の食べ物に毒を盛ります……。長居芝居でした(途中休憩がはいりました)が、色んな人の(というか狐と狸の……)化かし合いがおかしくて、笑える芝居。ただ大人の男女関係の表現が出てくるので、場内の子どもの声に、伍代さんはびびっていました(笑)。
ラストショーでは三組の心中が描かれます(亜矢さんの「お初」「おさん」「梅川」)。写真をinstagramに載せましたので、お暇な方はどうぞ。
https://www.instagram.com/p/BzA9CWnJk0u/
https://www.instagram.com/p/BzA9ho5Jt3K/
その他の舞踊は facebook のアルバムにしました:
https://www.facebook.com/masayuki.yamasaki.9/media_set?set=a.2795262020489772&type=3

6/23(日) 昼の部 C15、ゲスト:伍代孝雄、伍代つかさ
「秋葉の宗太」(芝居から)/「シンデレラガール」
夜は島津亜矢さんの出る番組があるので、昼の部を観ました。今日の芝居も見ごたえのある長い芝居。以前も見たと思いますが、配役は記憶になし。伍代さんがおられないとできない大作ですね。前の日は皆さん舞台でうどんを召し上がっておられましたが、この日は伍代さんが舞台でそばを食べられました。のびてるんじゃないかと思うけど、食べたくなりました。

6/26(水) 夜の部 C10
「黒船ヤクザ」/「小さな恋のうた」

6/29(土) 昼の部・千穐楽 G12
「六連発の虎」/「祭りの神」
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2019年05月27日

劇団花吹雪@新開地劇場2019.5.2昼+夜

連休の5月2日には神戸・新開地劇場に劇団花吹雪の舞台を観に行ってきました。

新幹線で出かけて劇場に着いたのは8時20分頃。9時まで並んだら整理券が配布されました(一人一枚)。30人ぐらいいたでしょうか。ぼくたちは10番ぐらいだったかな。

整理券配布を待つ人たち:
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11時開場ですので、その少し前までには戻ってこなければなりません。神戸駅あたりを通って元町の居留地まで行って戻ってきました。帰りに、神戸駅で美味しそうなパンを購入。

昼の部では最前列の席に座ることが出来ました。

facebookにこの日のアルバムを作りましたのでご覧ください。
劇団花吹雪@新開地劇場 2019.5.2 昼の部+夜の部
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.2698959400120035&type=3

久しぶり(2年ぶり)に神戸・新開地劇場に花吹雪の舞台を観に行ってきました。昼・夜ともに大入りが出ました。

芝居は「釣忍」でしたが、昼と夜で配役が変わり、二度目も面白く観ることができました。それだけでなく、踊りも昼と夜で色々変化があり、二度見てもらおうという劇団の気持ちが出ていました。

一番見ごたえがあったのは、三代目桜京之介座長以外の男優陣が総出演した「10年〜じれったい」。桜春之丞座長がほんとにかっこよかったです。これを、昼の部では第三部のグランドショーで踊られましたが、夜の部ではこれが第一部顔見世ショーのラスト! しかも幕が下り切る寸前に桜春之丞座長が幕の下をくぐって前に出て、『真夜中すぎの恋』を踊られました。

もう一曲、桜愛之介副座長の踊られた『雪列車』がとてもいい曲でした。誰が作ったのかしらべたら、作詞は糸井重里さん、作曲が坂本龍一さん。ちょっと意外でした。前川清さんが歌われた曲です。亜矢ちゃんにも歌っていただきたいです。『10年』もいい曲。これも歌ってほしいです。

残念ながら、この日は亜矢ちゃんの曲は使われませんでした。でも『じれったい』は亜矢ちゃんのSingerシリーズのアルバムに入っている曲ですね。また、芝居では『The Rose 』がつかわれていました。歌手は不明。日本人女性歌手です。

(以上、アルバムより……)

※順調に終わったので、早めに新神戸駅に着きました。窓口で一本早い新幹線のチケットに交換してもらえました。ラッキー!

※今月、新開地に来るのはこの一日だけ。6月は岡山なので、一杯見る予定です。

※そうそう、初めて観る新しい照明器具がありました。アルバムでも光が筋になって飛び交っているのが見えると思います。休憩中に見るとこんな感じです。スイッチが入ると、レンズの部分が出てくるようになっています。
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タグ:劇団花吹雪
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劇団唐組『ジャガーの眼』@大阪・南天満公園

『ジャガーの眼』を4月27日に観てから、もう一ヶ月経ってしまいました。
すっかり記憶が消えているんですが、メモ程度ですけれど、思い出しながら書いてみます。

舞台と花道の角の場所に座りました。前過ぎて首が痛くなるのは覚悟の上のこと。本当に目の前で演じられるのを観るのは最高の歓び。

唐の芝居はどういう内容なのかを要約するのがとっても難しい(つまり舞台を観ても全体像を理解できない)ので、一番わかりやすい部分だけを説明してみます。

しんいちという青年(福本雄樹)が、他人の角膜を購入し、医師Dr.弁に自分の目に移植して貰います。そのしんいちに、謎の女探偵・くるみ(藤井由紀)が近づいてきます。というのは、その角膜の元々の持ち主はくるみの夫(恋人?)だったというのです。移植されてもその角膜は体の一部分にならず独立した存在として生きている「ジャガーの眼」だというのです。そして、しんいちを彼の婚約者・夏子(福原由加里)から奪おうとするのです。

こんなに情熱的な藤井由紀さんは久しぶりかも。福原さんも少年っぽい可愛らしい方なんですけれど、こんな藤井さんに迫られたら、しんいちでなくても心は揺らいでしまっても責められないですよね……。でも福原さんの方も可哀想で可哀想で見ていられませんでした……。
この三角関係だけに注目していると、なかなかドキドキと芝居を楽しむことが出来ます。

ところが、この芝居ではくるみ(とジャガーの眼)の絡んだもう一つの三角関係が繰り広げられるんです。それは、ジャガーの眼の行方を「サンダル探偵社」の田口に依頼したくるみは、その仕事を自分自身で引き受ける(?!)ために田口の助手になるんです(意味不明ですか……はい、そうです)。しかし、田口が愛していた美しい人形であり彼の助手でもあるサラマンダ(月船さらら)は今も田口のことを慕っているんです(意味不明ですか……)。というわけで、ここに、サラマンダ〜田口〜くるみという三角形が出来るんです。このサラマンダーがまた切ない……。人形だからとっても内気で控えめ。

このサラマンダの月船さららさんという方は、本当にきれい! 劇中では、仮面をつけて本当に人形として存在しているときもあれば、仮面をはずし、素顔で演じるときもあって、その変化がとても面白いです。仮面を作られたのは井桁裕子さん。2015年11月に大阪で開催された人形シンポシオン Midow展 2015で、井桁さんの小さな作品をひとつ購入しました。宝物です。仮面を作られたときのことをご自身で描かれています。ぜひご覧ください(facebookです)

ついでにぼくの持っている作品の写真も載せておきます。
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サラマンダの仮面の画像は見当たらないですね……。公演が終わってからでいいけれど、どこかで掲載して欲しいです。

サラマンダはダッチワイフなのかも知れないけれど、見た目は球体関節人形なんです。両手の肘のところに、うまくゴム紐を巻き付けて、そこに本当に球体関節があるように見えました☆ 間近で見たさららさんの腕の素敵なこと! 前で良かった……。

田口という名前の人は唐の芝居では必ずいい人です。主人公とも言えます。この芝居でもそれは同じ。ただしんいちほど純情ではありません。そんな彼と行動を共にするようになるのが、愛犬チロをDr弁に手術で殺されてしまう少年ヤスヒロ(大鶴美仁音☆)。この無垢な少年が出てくるだけで舞台の空気が清らかになりました。

この芝居は、1983年に亡くなった寺山修司を偲んで1985年に書いた作品です。なので、芝居の最初も路地での「のぞき」の話で始まりました。「サンダル」も彼の思い出の中からのオブジェ。角膜の移植も寺山の「臓器交換序説」(読んだことはありません)からインスピレーションを受けたものらしいです。

tunehiko さんのブログ記事をどうぞご覧ください。
【恋する経済】
「愛するのもみな他人 覗くのは僕ばかり そこに見てはいけない 何があるのか」 唐組「ジャガーの眼」
https://koisuru21.blog.fc2.com/blog-entry-892.html

お時間のある方は状況劇場の舞台の動画(部分)、唐組の舞台の動画(部分)もご覧になってください。
実際の芝居は2時間20分程度の長さです。

唐十郎 劇団状況劇場公演 ジャガーの眼
https://youtu.be/yDDn9-OkPrk

1989唐組公演「ジャガーの眼」一部分、大久保鷹客演
https://youtu.be/OrEOCNjxkGY

タグ:人形 唐組
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2019年02月28日

唐版 風の又三郎@シアターコクーン

2月16日の晩、渋谷のシアターコクーンで『唐版 風の又三郎』を観てきました。

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シアターコクーンの『唐版 風の又三郎』のページ
https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/19_kazemata/

演出は新宿梁山泊の金守珍。梁山泊の舞台は、2003年と2004年に観ていますし、状況劇場では1974年春公演で5回観ました。今回が8回目。

http://surgery.matrix.jp/ent/stages/index.html#s2003 (田原町、2003.7.12)
http://surgery.matrix.jp/ent/stages/index.html#s2004 (池袋、2004.12.1)

この芝居は、「風」や「飛行」「飛行機」「飛ぶ」などがキーワードなので、それを頭に入れてお読みください。また、過去の舞台に関してはかなり妄想が入っているかと思います。当時まだ20歳でしたからもう45年ですので、ご了承ください。

今回は色々カットして、3時間以内でおさめています。気づいたところでは、空腹の限界に挑戦する大学生のエピソードが丸ごとカットです。これは、主人公エリカが元の恋人の死体から切り取った肉1ポンドを食べてしまうというのと比べる意味で面白いと思ったところなのですが、まあ、カットしても特に筋立てには影響しないですね。まだ戯曲を読み返していないので、戯曲にあるかどうかわからないのですが、死体を入れた棺桶が空を飛ぶ……というような話の中で、唐がはいっている棺桶を投げ落としたシーンがあったと思うのですが、そういうのはカットでした。カットしたのか、ぼくの妄想なのかはわからないんですけどね。

状況の舞台が戯曲と違っていて、しかもその演出がすばらしかったのが、第一幕のラスト。舞台上に白いスクリーンがあって、そこに戦時中のニュース映像(片翼のみで帰還した英雄の話)が流れるシーン。映像が終わったとたん、スクリーンだと思っていたものが実は4枚並んだ縦に細長い板で、それが手前にパターンと他取れてきたんです。そしてその中から現れる航空兵(の亡霊)。つまり、4つの棺桶が並んでいたんです。鳥肌が立ちました!

この芝居は《『風の又三郎』の「教室」=「帝国探偵社」=この世と冥府をつなぐ場所》を舞台にした生者たちと死者たちの物語です。ギリシャ神話のオルフェとエウリディカを元にした織部とエリカが主人公(神話とは違って二人とも生きています)、それに対するのは自衛隊訓練基地から飛行機を乗り逃げして行方不明となった高田三郎/死の青年と死の少年。オルフェはエウリディカを求めて冥府に向かいますが、この話では、エリカ=エウリディカが高田三郎を求めて冥府につながるテイタンにやってくるという設定に変わっています。そのテイタンの前=小学校の教室のまわりで。織部とエリカが出会うのです。精神を病み、ある意味無垢な織部と元々は高田三郎を求めていたエリカは次第に相手に引き寄せられていきます。恋人というわけではなく、魂が寄り添う感じ……。一方の高田三郎はエリカに向かって「なぜ一人で来なかった!」と恐ろしいことばを投げつけます。そして、ラストでは、織部とエリカは飛行機に乗って飛び立っていくんです。胸が締め付けられるような芝居です。

第1幕ラストのことは上で書きましたが、第二幕もすごく面白い! 突然『ベニスの商人』になってしまうんです。そして、第三幕の公衆電話のシーンもいいんです。

エリカの長台詞(お茶の水の橋やニコライ堂の出てくる部分)もいいです。ニコライ堂に関連して下の記事でも『又三郎』について書いています。

ニコライ堂、聖橋
http://flim-flam.sblo.jp/article/180832752.html

先日、ハヤカワ演劇文庫で『唐十郎 T──少女仮面/唐版 風の又三郎/少女都市からの呼び声』が出ましたから、芝居を観た人も、舞台は見逃した人も、お手軽に読めるようになりました。ぜひぜひご一読をお勧めします。面白いです。

さて、今回エリカを演じたのは、元宝塚トップの柚木礼音さんです。初めてかなと思っていたんですが、観た後で、実は2004年11月に東京宝塚劇場で、歌劇「花舞う長安―玄宗と楊貴妃―」/ グランド・ショー「ロマンチカ宝塚'04―ドルチェ・ヴィータ!―」を観ていたことに気づきました。これに出ておられたんです。このとき星組トップは、湖月わたると檀れい。男役の二番手が安蘭けい。この安蘭けいにぼくははまってしまい、もう少し下の位置にいた柚木礼音には気づきませんでした。眼力がないですね。でも、安蘭けいってよかったですよね! ともかく柚木さんはすごいスターだから期待していましたが、いや、良かったです。エリカになったり、風の又三郎になったりするわけだから、宝塚の男役のスターって、この役にぴったりじゃないですか。そもそも、状況劇場は「アングラ宝塚」って呼ばれていたそうです。本当に宝塚の人が空の芝居をやってくれるというのは嬉しいです。劇場は、柚木さんのファンでいっぱいでした。圧倒的に女性が多かったです。ファンの方々のこの芝居に対する感想を聴きたいですね。2チャンネルあたりで読めるんでしょうか。長台詞もとても見事でした。引き込まれました。もちろん、踊りや歌は最高☆ 

でも……やっぱりからの芝居はテント、もしくはもっと小さなところで観たいな。

さて、近頃、断捨離というか終活というか、古いものを片付けているんですが、色んな書籍等を「自炊」しています。その中に唐関係のものもありますのでここに載せておこうと思います。

◎状況劇場『唐版 風の又三郎』チラシ(表、裏、および六月続演のもの)
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※当時は800円で観れたんです。
※表ではエリカの長台詞「あたしは、あのこの胸に、このこの胸に実を結ぶ風の落とし物。月光町にいたこともあれば、宇都宮のアゲ家にいたこともある。……」が読めます。

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※当時は800円で観れたんです。
※エリカの長台詞「今日は病院を抜け出して、お茶の水にまいりました。陸橋に顎をかけてあなたのヒコーキの来るのを待とうと思います。バラ色の雲をついてくるあんたの一機を。……」が読めます。

◎赤瀬川源平・虚虚実実実話櫻画報
「目的不明、奇怪な行動 福岡市で二人の男 [空腹の限界に竹ザオで挑戦?/屋根にすわり込む](48・5・19 西日本新聞より)」
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※手で雑誌から引っ張ったら、真ん中が破れてしまいました

◎単行本『唐版 風の又三郎』表紙
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◎朝日新聞・劇評(扇田昭彦)1974.5.16 夕刊
『陶酔的な美しさにあふれる 状況劇場 唐十郎版「風の又三郎」』
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◎読売新聞(?)社会面記事 1974.6.23 朝刊
『”モグラ”に日の目』 アングラ劇団 どの公演も大入り しらけ社会の興奮剤?
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2018年10月07日

状況劇場の舞台/YouTube

状況劇場の公演の録音・録画等がYouTubeにいくつかあるのでまとめておくことにします。

●二都物語(1972年春)
【超貴重映像】状況劇場「二都物語」予告(1972年)
https://youtu.be/ybehaQwo9Jw

●鐵假面(1972年秋)

●唐十郎 四角いジャングルで唄う(1973年2月)
20171009 唐十郎 四角いジャングルで唄う その1
https://youtu.be/QF3LCoh77gQ
20171009唐十郎 四角いジャングルで唄う 後楽園ホール その2
https://youtu.be/zV-AHIxXttE

●ベンガルの虎(1973年春)

●海の牙 黒髪海峡篇(1973年秋)

●唐版 風の又三郎(1974年春)
唐版『風の又三郎』
https://youtu.be/u8knhnx7Kb8

●夜叉奇想(1974年秋)

●腰巻おぼろ(1975年春)

●糸姫(1975年秋)
状況劇場『糸姫』初演。抜粋。
https://youtu.be/DeqN1niipUg
※京都公演の最終日の録音。田口いくこさんが退団のため、本間光琳が代役している。

●下町ホフマン(1976年春)
1976年状況劇場公演下町ホフマン 音声のみ その1
https://youtu.be/AnenVTDBsbI
状況劇場公演下町ホフマン その2 音声のみ
https://youtu.be/Hl-golIe1JY
1976年状況劇場公演下町ホフマン完結編
https://youtu.be/nzvw4lMIY7I

●おちょこの傘持つメリー・ポピンズ(1976年秋)
1976年状況劇場公演 おちょこの傘持つメリー・ポピンズ 音声のみ
https://youtu.be/1dbr02CNa5s

●蛇姫様 我が心の奈蛇(1977年春)

●唐版 俳優修業(1977年秋)
状況劇場『唐版・俳優修業』初演 於:下北沢
https://youtu.be/8gJTty5iPOE

●ユニコン物語 台東区篇(1978年春)

●河童(1978年秋)
状況劇場 1978年公演 河童
https://youtu.be/4BGGQv8gOmM

●唐版 犬狼都市(1979年春)
『唐版・犬狼都市』
https://youtu.be/8DCXqfbLvzI
状況劇場公演唐版犬狼都市 音声のみ
https://youtu.be/96CLmn2ttuQ

●青頭巾(1979年秋)

●女シラノ(1980年春)

●鉛の心臓(1980年秋)
状況劇場公演 鉛の心臓 音声のみ
https://youtu.be/RaS13Hn3gkQ

●お化け煙突物語(1981年春)

●黄金バット 幻想教師出現(1981年秋)

●新・二都物語(1982年春)
状況劇場 新二都物語1982年公演
https://youtu.be/6rdwGKf3Rwg

●ジャガーの眼
唐十郎 劇団状況劇場公演 ジャガーの眼
https://youtu.be/yDDn9-OkPrk
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2018年06月12日

舞踏を語る、舞踏から語る

この間の禁酒會舘マンスリーライブの受付で「舞踏を語る、舞踏から語る」というイベントのチラシを貰いました。場所は禁酒會舘2階ホール、日時は6月8日夜7時。メインは「古関すまこ×鐸木道剛」のトーク。それだけじゃなくてゲストには人形作家の宮ア郁子さん。舞踏家の古関すまこさんの「フランス舞踏日記 1977--2017」という本の出版記念だそうです。鐸木さんはイコンの研究家なので舞踏とどういう関係なんだろうと不思議に思いました、ですが、宮崎さんつながりなのかな、と思いました。

以前、アンクル岩根さんのギャラリーでイコン作家の白石孝子さんと備前焼の伊勢崎晃一朗さんの二人展「祈り」のときに、白石さんと鐸木さんのトークがあって、白石さんにイコンを習ったことのある宮ア郁子さんもきておられたから、そっちのつながりかな……と思ったんです。

ぼく自身が初めて観た舞踏は1973年日本青年館で上演された「陽物神譚」でした。この年状況劇場にはまって、伝説の怪優・麿赤兒を観たかったのです。ダイナミックでどぎもを抜かれる場面もありました。天井にしかけてあった大きな四角い2枚の長方形が突然下に開いた時には驚きました。ただ休憩を2回挟んで3時間というのはさすがに長かったです。何度か寝ました。74年には多摩川の河川敷で上演予定だった「皇大睾丸」のチケットを買っていましたが、台風でキャンセルになってしまいました。実は前日、家にじっとしておれなくてその場所まで行っていたんですが、この日のチケットを持っているわけではなかったので遠慮して遠くから眺めていました。当日券でも買って観ておけばよかったのに。それから1973年か、74年か覚えていませんが、アスベスト館での女性たちの舞踏を観に行きました。名前も毒々しいのでどんなところかと思って入ったら、こぎれいな稽古場で、壁にはバレエ教室にあるようなバーがついていて「なんだ、舞踏でも、こういう稽古場で普通に練習するんだ☆」と思ったのを覚えています。もっともっと怪しいところを想像していました。だって、青年誌かなんかに、大駱駝館にはいったら男でも女でも自分の局部を見せなければいけない……なんて書いてあったんですから。今思えば別にどうってことはないような気がするんですが、まだ19歳・20歳ぐらいだったころですから、無茶苦茶すごい人たちだと思いました。まあ、今はただ年をとって羞恥心がなくなっているからでしょうか(笑)。そのあとというと、禁酒會舘中庭でみた田中泯さんの舞踏ぐらいです。やはりぼくには芝居の方がしっくりきたんだと思います。

古関さんは3月に、宮崎さんの人形(エゴン・シーレ)を使って舞踏の公演をされたんだそうです。で、その公演を鐸木さんがご覧になって感動されて書かれた感想を、古関さんが読んで感激し、今回のトークに繋がったのだそうです。ぼくはその公演のことは宮崎さんのfacebookでの記事で見かけたのですが、花吹雪に忙しくて観に行けませんでした。

開場にはプロジェクターも用意されていて、古関さんの踊りの古い映像、もう少し新しい映像、3月の公演の映像などが映し出されました。面白いですね〜。すごくいい☆ 次の公演にはぜひ出かけたいです。
素顔のご本人も面白くてチャーミングな方。人を引きつける力があります。

ぼくは大体体を動かすことがとっても苦手。ですので踊れる人って、本当に素晴らしいなと思います。花吹雪にはまるまで踊りにそんなにはまるとは思っていませんでしたが、踊りっていいもんだと今は思います。いつか広島のデパートでフラダンス教室の発表会を観た時には観ていて自然に涙が出てきて自分でもびっくりしました。それはゆっくりした動きで愛情を伝える踊りだったんです。それは別にぼくに向けられたものじゃなくて、客性にいたお連れ合いやお子さんへ向けられたんだと思うんですけどね。ほんとによかった☆

舞踏では、心を無にする(無我夢中になるくらい集中するということだそうです)ことが大切だとか、きっとそうなんだろうな……と思われるようなことが色々語られました。また宮崎さんがゲストということで、人形と舞踏の関係についても語られました。

※古関さんのことを紹介している新聞記事です:
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2018年05月06日

劇団唐組・第61回公演「吸血姫」@南天満公演 2018.4.28

4月28日(土)、大阪の南天満公園で唐組・第61回公演「吸血姫」を観てきました。いつも通りの、小学生の書いた遠足の作文のような駄文ですが、ご容赦下さい。

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以前は整理番号の発行は午後1時からでしたが、いつ頃からか午後2時になりました。少しのんびり出かけられるのはいいですが、開場時間までの時間がちょっと中途半端かも。今年は一人で観に行きました。

11時半頃現地に到着するとすでに4人の方が並んでおられました。12時頃になって次の方が並ばれましたが、よくお見かけする女性(お名前を存じ上げないので我が家ではいつも「座布団のひと」と呼んでいます)が来られました。昨年はお会いできなかったので、今年はラッキーでした。初日にもご覧になったとのこと。帰りの新幹線の時間が気になるので、どの位の長さだったか伺ったところ、テントを出たときはもう9時半を回っていたとのこと。けっこう長い芝居です。(あとで久保井研さんにたずねたところ休憩を含んで2時間20分ということでしたが、実際には2時間40分ぐらいの長さでした……)並んでいるときには気づかなかったのですが、ここ数年毎年のようにおしゃべりしながら一緒にならんだ大阪のご夫妻も少し後ろの方に並んでおられたのだそうです。夕方、声を掛けて下さいました。

では、並んでいるとき、および整理券配布時に撮った写真をどうぞ。

紅テントです:
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立て看(ポスター)です:
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整理券の列:
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夕方の写真もどうぞ。

天神橋から見た紅テント:
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舞台の裏側からみた紅テント:
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テントの中では、上手側、前から2番目・花道から二人目の席を確保しました。最初、下手側の花道そばを確保しましたが、前の方が大きかったので、移動しました(苦笑)。

さて、この芝居は状況劇場の初演(1971年)では見ていません。初めて観たのが1973年の春公演からですので。ですが、新宿梁山泊版を2度見ています。一回目は満天星での公演(2000年)。そのときのメモはこちら:
新宿梁山泊第二十六回公演「吸血姫」(作・監修:唐十郎、演出:金盾進)
:2000/11/30、新アトリエ「芝居砦・満天星」。 久々に唐十郎の世界をたっぷり味わえました。 客席はせまくてぎゅうぎゅう詰めでしたが十分満足しました。 三幕のうち特に第二幕が盛り上がりました! 「満天星」内の喫茶室もいい雰囲気でした。 状況劇場のポスターがいっぱいはってあって素晴らしい! 唐の初期戯曲をどんどん上演していくというのが楽しみです。 でもちょっとここ不便なんですよね…ぼくのところから。 この日も終わってすぐ飛びでましたが、かろうじて最終の一つ前の電車で帰れました。


二回目は2002年でした。
新宿梁山泊第二十八回公演「吸血姫」(作・監修:唐十郎、演出:金盾進)
:2002/08/15、新宿・花園神社。 初日でしたので、唐十郎、安保由夫、小田島雄志、 扇田昭彦などの姿も見かけました。芝居は前回のアトリエでの公演からさらに ダイナミックさがアップ、水もふんだんに使ってました。素晴らしかったです。 あと、看護婦2を演じた「いいわぁ〜」の岩村和子もよかったです。 注射器をもったときの妖しい目つきもいいし、普通の時も可愛い。 李秀子もいいけど……。


※どちらも次のページに書いています:
http://surgery.matrix.jp/ent/stages/index.html

※梁山泊の公演記録ページはこちら:
http://s-ryo.sakura.ne.jp/ex/past/2628kyuketuki/kyuketu.html
※動画 その1
黒沼-劇場Vol.5-2「吸血姫」」(新宿梁山泊)
https://youtu.be/NXSWQlkUt0c
(役者紹介あり)
※動画 その2
黒沼-劇場Vol.8-7「国府版・吸血姫」(新宿梁山泊)
https://youtu.be/CEYdh1-EFSA


今回の唐組公演に関しては細谷さんがご自身のブログに書いておられます。とても素晴らしい記事なのでぜひまずそちらからどうぞ。細谷さんとはぜひ一度大阪でお目にかかりたいと思って入るのですが、今年は29日(日)にご覧になったとのこと。残念でした。

「恋する経済」
2018.05.03 Thu 闇夜の中で唐十郎がただひとつ「希望」をくれるとしたら少年少女の純愛。唐組「吸血姫」
http://koisuru21.blog.fc2.com/blog-entry-823.html

今回驚いたのは、役者さんがかなり辞められていたこと……。秋の公演を見ていないのでその状況を把握していないのですが、赤松由美さんは2月に(?)退団されたそうですし、気田睦さんの姿もありませんでした。銀粉蝶という女優さんが客演されて、「高石かつえ」を演じられましたが、この役は本来ならば赤松さんが演じておられたのではないでしょうか。また、主役の「海之ほおずき」は大鶴美仁音さんが、そしてそれに対する重要な役「袋小路浩三」は大鶴佐助さんが演じられました。このお二人は唐さんのお子さんですから唐組にとってはある意味内輪の人とも言えなくはないのですが、ちょっと驚きました。その他にも客演らしき方々の名前がありました。大丈夫なのでしょうか……。心配になってしまいます。

※唐組ブログの以下の記事で★以降の5人の方々が客演でしょうか。
「第61回公演『吸血姫』公演日程スケジュール!!!」
https://ameblo.jp/karagumi/entry-12356666388.html

さて、『吸血鬼』は三幕構成の芝居です。一幕と二幕が長く三幕は短いので、休憩は一幕と二幕の間に10分間とられました。

主役の海之ほおずきが登場するのは一幕もかなり後半(2/3ぐらい)になってのこと。それまでのギャグ満載の猥雑な世界に、突如、なにかピュアなものが登場するわけです。美仁音さんは梁山泊の舞台でほおずきを演じた近藤結宥花さんほど美形ではないけれど、唐譲りのキラキラする眼は魅力的でした。そしてその素人っぽいところがとても良かったです。特に、二幕での風呂屋の「あげ板」の上に立つシーンは、見ていて胸をしめつけられるようでした。

「吸血鬼」「コウモリ」「献血」「病院」「不思議な血」「ほおずき」「墓場」「関東大震災」「上野」「満州」「川島浪速」「川島芳子」……が時空を超えてからまるロマンチックな作品です。何度でも見たい! これから東京公演がしばらく続くので、ぜひお近くの方はご覧ください。オススメです。
タグ:唐組
posted by dunno at 22:36| Comment(1) | TrackBack(0) | 演劇

2018年04月12日

劇作家・秋元松代

先日、時間があったので、丸善をぶらぶらしてみました。演劇の本でほしいものがありましたのでいってみたら、棚に並んだ本の中から「秋元松代」という名前が飛び込んできました。「劇作家 秋元松代――荒地にひとり火を燃やす」(山本健一著、岩波書店)でした。この方のことはずっと気になっていたのですが、ほとんど何も知りません。めぐり逢いっているのはこういうものかと思い、すぐ購入しました。

このブログでも何度か秋元松代さんの作品について書いたことがある気がしますが、ぼくが芝居にはまるきっかけを作ったのが秋元松代さんの『七人みさき』でした。高校2年生のときにNHKのテレビドラマで観ました。

資料:
http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-12393
第25回芸術祭優秀賞受賞作品。「高知県の山村を舞台に、土俗臭濃い人間の情念と過疎問題を描き、現代日本の魂のあえぎを浮き彫りにする。「みさき」とは怨霊を意味する高知県の方言で「七人みさき」とは旧正月に女が死ぬと、同じ村の女七人が次々死ぬという伝説である。測量技師・香納大助(清水紘治)が、開発の仕事のため影村を訪れると、つじで七人の女たちが輪になって酒を飲んでいる。旧正月に女が死んだので「七人みさき」をのがれようとする習わしだった。彼女たちの夫はすべて出稼ぎ中。大助はその中の一人、壷野藤(緑魔子)と親しくなるが、藤は影村の開発をことさらに遅らせ、静かな別荘地として売り出そうと考える大地主・光永(高橋昌也)の一族で、大助は藤のペースに巻き込まれてしまう。【この項、「読売新聞」1970/11/08付より引用】」東京ニュース通信社刊「テレビドラマ全史」では放送枠・22:10〜23:40と記載されている。1971/01/23(土)にNHK「長時間ドラマ」枠(土曜22:10〜23:40)にて再放送された。脚本の秋元松代は後に本作を戯曲に改稿し、戯曲が1976年に読売文学賞を受賞。

上のページによると1970/11/08の22:10-23:45(23:40?)に放映され、年が明けて1971/01/23(土) 22:10〜23:40に再放送されたようです。どちらを観たのかは記憶にありません。ともかく、主演の緑魔子さんの妖しい魅力にノックアウトされてしまい、すっかりファンになってしまったのです。

『七人みさき』のシナリオを書いたのがだれかなども全く知りませんでしたし、またその後もタイトル等まですっかり忘れてしまいましたが、1973年5月(?)、寮の先輩に芝居を観にいこうと誘われて、緑魔子さんが出演されるというのでとても期待して新宿文化に観に行ったのが櫻社の『盲導犬』(作:唐十郎、演出:蜷川幸雄)でした。映画館ですから舞台は狭いのに、コインロッカーを使ったスペクタクルに圧倒され、そして、魔子さんの魅力も再確認して、その後、週末になると観に行き合計3回観ました。すごい人気で、長い列ができたのですが、早くから並んで最前列中央付近で魔子さんをみました。行列に並んでいるときに手渡されたチラシの中に状況劇場『ベンガルの虎』のチラシもあって、同じ作者のものなら絶対面白そうと思って観に行きました。『盲導犬』ほどは面白くないだろうと思っていたので、馬鹿なことにすぐには観に行かず千秋楽に観に行ったんです。蜷川の『盲導犬』の演出は本当に完ぺきな美しさを持っていましたが、状況劇場の芝居は全く違って破天荒そのもの、役者が池から水をはじきながら舞台に上がってくる様子に度肝を抜かれてしまい、長い芝居ですが、最後まで本当にワクワクしながら観ました。そして女優・田口いくこさんの美しさに、心臓をギュッと握りつぶされるような気持になりました。今でも、緑魔子さんと田口いくこさんがぼくにとって最高の女優さんです。観終わって、なんでもっと早く観に来なかったのか悔やみましたが、後悔先に立たず。仕方ありません。同じ年の状況劇場の秋の公演『海の牙』は初日からでかけ、何度も通いました。当時、1時から受付で整理券を貰えたのでその少し前からそのあたりをうろうろしました(ぼくは最前列で芝居を観るのが好きなのです)。

通っているうちに、やはり同じように整理券を貰ってもうろうろしているファンの方たちとおしゃべりして何人かと仲良くなりました。そのときに、芝居を観るきっかけを訊かれ「高校の時にNHKのドラマで緑魔子さんのファンになり、『盲導犬』を観に行って、芝居にはまりました」というようなことを言ったのだと思います。そうすると芝居に詳しい人が「それは『七人みさき』ですよ」と教えてくださったんです。その時、秋元松代さんのお名前もきいたのかもしれません。今のようにネットで情報が簡単にみつかる時代ではありませんでしたから、『七人みさき』のことは頭の片隅にしまっておくだけでした。そもそもタイトルを『七人岬』かと思って覚えてしまいました。

今調べると、秋元松代さんは197〇年に『七人みさき』を舞台用の戯曲に書き直され、書籍として1975年に出版されています。さらに、大和書房から1976年に『秋元松代全作品集』全3巻が出版され、『七人みさき』はその第2巻に入りました。このような経緯は全く知らなかったのですが、70年代の終わりごろ、1978年か79年、西荻窪の古書店でこの『秋元松代全作品集』第2巻をみて、ほしいな! と思ったのですが値段が高くて、貧しい大学院生には手が出ませんでした。

結局『秋元松代全作品集』第2巻を入手したのはずっと後の、2007年2月、岡山の丸善のあるビルで古書市をやっていて、そこで遭遇しました。また、この本の中に、シナリオ版の『七人みさき』は雑誌「季刊 辺境」第3号に掲載されていると載っていたのですぐネットで注文し、入手しました(2007年2月)。シナリオの最初の2ページだけ載せておきます。

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なお、秋元さんのシナリオの次には石牟礼道子さんの『苦海浄土』の第2部の連載が載っていました。

戯曲とシナリオは、大筋は一緒ですが、細かい点では色々違っています。ですが、読んでみてともかく驚いたのは、長い年月の間にぼくの頭の中でけっこう間違った記憶ができあがっていたことです。不思議なものですね〜。

おっと、話をもとに戻しましょう。

秋元松代さんの『七人みさき』以外の作品で次に見たのは1979年の2月になります。『近松心中物語』(演出:蜷川幸雄)です。1973年秋の公演を最後に、櫻社が解散、蜷川さんは『ロミオとジュリエット』(1974)で商業演劇の演出を手掛け、正直なところ失望して観に行きませんでした。沢田研二は許せる気がして『唐版 滝の白糸』は観に行きました。蜷川さんの演出の評価が高くなってきたので、ぼちぼち……ということで『ハムレット』(1978)、 『近松心中物語』(1979)、『ノートルダム・ド・パリ』(1979)を続けて観ました。この中で一番美しかったのが『近松心中物語』でした。特に冒頭の部分がとてもよかった!!! 

このときは気合を入れてチケットを買いました。電話ではつながるかどうかわからないので、帝国劇場で発売開始の日に早くから並びました。そのときのチケットがこれです:
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2月7日・夜の部の「イ27」「イ28」を買うことができました。最前列です。中央は「イ29番」でしたからほとんど真ん中。臨場感があったのだと思います。この2枚のチケットは大事に残しています。

パンフレットを観て気づいたのかどうか覚えていませんが、ともかくこの作品で秋元松代さんと再会。その後4年ちょっと日本にいなかったので次の『元禄港歌 千年の恋の森』は見逃して、のちに再演(1984年8月・9月)を観ました。ただ、あまり内容が記憶に残っていません。

『元禄港歌−千年の恋の森−』(2016年1月の再演@シアターコクーン)
https://www.bilibili.com/video/av4337044/

『近松心中物語』は大ヒットでしたね。でも、やはり心に残るのは『七人みさき』です。なんというか、商業演劇の役者さんの体質があまり好きではないんだと思います。

思い出話が少し長くなってしまいました。今回購入した「劇作家 秋元松代――荒地にひとり火を燃やす」のことにも少しだけ触れておくことにします。まだ読み終わってないのですが……。

岩波書店の紹介ページ:
https://www.iwanami.co.jp/book/b266470.html

秋元さんは若いときからずっと日記を書き続け、膨大な日記を残しています。この本ではそのうちからたくさん引用してくれていて、その部分がとてもいいです。

例えば第一章の冒頭では、秋元さんと俳人の橋本多佳子という方との交友を紹介しています。その部分での日記の引用です:
《先生への敬慕は、ある意味で恋に似ております。私以外の人は、こんな感情を変質的だと軽率に申しますが、私は自分の豊饒さであると、あえて自負いたします。人はこのような心情を経験しないから理解しないだけです。》

熱い想いがほとばしっています。初めて二人が会ったのは秋元さんが39歳、橋本多佳子さんが51歳の時。

秋元さんはピュアで激しい愛情を秘めた人だったのですが、その一方で、非常に孤独な人でした。家で、ひとり酒を飲むことも多かったそうです。ピューリタン的な節度あるつきあいのなかで、激しい思いはしだいに淡々とした気持ちに変わっていきます。

それは、67歳の時に『近松心中物語』で出会った太地喜和子さん(当時36歳)に対しても同様です。最初はレズビアン関係と噂の立つほどでしたが、次第に心の距離ができてしまいます。秋元さん自身は「自分はエゴイストだから他人を心底愛せるはずがない」と思っていたのではないか、と著者(山本健一)は書いています。

その次に取りあげられるのが湯浅芳子さんとの関係です。湯浅芳子さんは中條百合子(のちの宮本百合子)と恋人同士の関係にありましたが、結局、宮本顕治に百合子を奪われてしまった人。ぼくはこの人がとても好きです。初めて出会ったのは秋元さんが39歳、湯浅芳子さんが54歳のとき。次第に仲良くなった二人は頻繁に手紙を交わしますし、一緒に芝居を観たりもしますが、やがていつしか溝ができてしまうのです。

時間的な関係がわかりにくいですが、著者が簡潔にまとめてくれているのでそこを引用してみます。《》は日記からの引用です。
秋元が前述の橋本多佳子と初めて会い、少女のように胸をときめかせたのは五〇年五月だった。湯浅との交流の高まりはその一年後の春から夏にかけてだった。五一年八月一四日には、午前中に湯浅から手紙があり、《先生を一途に好きだと思う》。同じ日の午後には橋本多佳子から来信。《哀しく美しくやや冷たい》。第三章で触れるが、三好十郎の戯曲研究会で知り合った男性会員に、娘のような初々しい恋心を五一年の日記に綴っている。この過剰なる情念こそ、秋元を突き動かし揺さぶるマグマだった。

その「男性会員」とは、秋元の片思いに終わってしまいます。日記では次のように書いています:《彼が私に与えてくれたものは憐憫と誠実だった。女にとって異性の憐憫と誠実は絶望的な救いである。……(略)…… 彼は人間として友人として私を扱い、そっと避けて、遠ざかった。彼の聡明さが私を愚行から救ってくれたが、私は今も恥のために燃える。私はこの恋心を憎みたい。失われた時と、再び望みえない夢と、一度も私をおとずれなかった悦楽とを私は憎むよりほか生きることが出来ないとさえ思う。私の恋心を私は殺さねばならない。そうしなければ私が死滅するだろう》(第三章より)。このあたりまだまだ日記の引用が続きます。ぜひ本でお読みください。

秋元松代さんは、生涯、結婚することはありませんでした。自分でもう書けないとわかるまで、ひたすら作品を創り出すことに情熱を注がれたようです。見習いたいものです。

さて今まで読んだのは第六章までと、第九章「『七人みさき』の天皇制」、第十章「蜷川幸雄との出会い」を読みました。この2章は一気に読めました。他の章を読む前にもう一度、他の作品を読んでおくことにします。
posted by dunno at 23:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇