2018年06月12日

梶浦徳雄展@アンクル岩根のギャラリー、そして階段の作品たち

6月10日(日)、メルパで『孤狼の血』を観た後、中山下の「アンクル岩根のギャラリー」で梶浦徳雄展を観てきました。岩根さんのfacebook記事に写真が載っていてとても興味をひかれたからです。まずは会場でいただいた案内はがきをご覧ください:
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白い立方体のオブジェ群です。中が空洞になっているものもあれば、ずっしりと中身が詰まっていてそこに切り込みができているものなどさまざま。で、特徴は階段があること。これですよ、これ。「階段」☆ 階段ってかなり具体的なものなので、どうしてもそれを登る人間をそこにみてしまったり、自分自身が小人になってその階段を登る(もしくは降りる)ところを想像してしまいます。これ、すごくいいんですけれど、値段が……(^^; 一辺が20センチぐらいあるので、かなり存在感があります。

新聞記事によると15センチって書いてありますね〜。印象としてはもっと大きかったんですが。
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古関さんの記事でも書いた2015年12月に開催された展覧会『祈り』@アンクル岩根のギャラリーでも素晴らしい階段の作品を観ました。そのときの記事の方をご覧ください。
http://flim-flam.sblo.jp/article/170718780.html

そして階段と言えば当然書かなければいけないのが岡山のガラス作家・岡田多恵さんの階段のある作品群です。2種類あって、街並みの中に階段があるもの。そして、ガラスの塊の中に階段が「空間」として作られているもの。どちらもそれぞれの魅力があります。たくさん記事を書いていますが、例えば以下のものの写真をご覧ください:
岡田多恵さんの『階段』(2012.11.21)
http://flim-flam.sblo.jp/article/60209675.html
岡田多恵さんの『階段の塔』(2011.11.20)
http://flim-flam.sblo.jp/article/50705320.html
岡田多恵さんの作品・写真追加(2010.4.27)
http://flim-flam.sblo.jp/article/37416951.html
岡田多恵さんのガラス作品(2010.4.26)
http://flim-flam.sblo.jp/article/37391367.html

タグ:岡田多恵
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舞踏を語る、舞踏から語る

この間の禁酒會舘マンスリーライブの受付で「舞踏を語る、舞踏から語る」というイベントのチラシを貰いました。場所は禁酒會舘2階ホール、日時は6月8日夜7時。メインは「古関すまこ×鐸木道剛」のトーク。それだけじゃなくてゲストには人形作家の宮ア郁子さん。舞踏家の古関すまこさんの「フランス舞踏日記 1977--2017」という本の出版記念だそうです。鐸木さんはイコンの研究家なので舞踏とどういう関係なんだろうと不思議に思いました、ですが、宮崎さんつながりなのかな、と思いました。

以前、アンクル岩根さんのギャラリーでイコン作家の白石孝子さんと備前焼の伊勢崎晃一朗さんの二人展「祈り」のときに、白石さんと鐸木さんのトークがあって、白石さんにイコンを習ったことのある宮ア郁子さんもきておられたから、そっちのつながりかな……と思ったんです。

ぼく自身が初めて観た舞踏は1973年日本青年館で上演された「陽物神譚」でした。この年状況劇場にはまって、伝説の怪優・麿赤兒を観たかったのです。ダイナミックでどぎもを抜かれる場面もありました。天井にしかけてあった大きな四角い2枚の長方形が突然下に開いた時には驚きました。ただ休憩を2回挟んで3時間というのはさすがに長かったです。何度か寝ました。74年には多摩川の河川敷で上演予定だった「皇大睾丸」のチケットを買っていましたが、台風でキャンセルになってしまいました。実は前日、家にじっとしておれなくてその場所まで行っていたんですが、この日のチケットを持っているわけではなかったので遠慮して遠くから眺めていました。当日券でも買って観ておけばよかったのに。それから1973年か、74年か覚えていませんが、アスベスト館での女性たちの舞踏を観に行きました。名前も毒々しいのでどんなところかと思って入ったら、こぎれいな稽古場で、壁にはバレエ教室にあるようなバーがついていて「なんだ、舞踏でも、こういう稽古場で普通に練習するんだ☆」と思ったのを覚えています。もっともっと怪しいところを想像していました。だって、青年誌かなんかに、大駱駝館にはいったら男でも女でも自分の局部を見せなければいけない……なんて書いてあったんですから。今思えば別にどうってことはないような気がするんですが、まだ19歳・20歳ぐらいだったころですから、無茶苦茶すごい人たちだと思いました。まあ、今はただ年をとって羞恥心がなくなっているからでしょうか(笑)。そのあとというと、禁酒會舘中庭でみた田中泯さんの舞踏ぐらいです。やはりぼくには芝居の方がしっくりきたんだと思います。

古関さんは3月に、宮崎さんの人形(エゴン・シーレ)を使って舞踏の公演をされたんだそうです。で、その公演を鐸木さんがご覧になって感動されて書かれた感想を、古関さんが読んで感激し、今回のトークに繋がったのだそうです。ぼくはその公演のことは宮崎さんのfacebookでの記事で見かけたのですが、花吹雪に忙しくて観に行けませんでした。

開場にはプロジェクターも用意されていて、古関さんの踊りの古い映像、もう少し新しい映像、3月の公演の映像などが映し出されました。面白いですね〜。すごくいい☆ 次の公演にはぜひ出かけたいです。
素顔のご本人も面白くてチャーミングな方。人を引きつける力があります。

ぼくは大体体を動かすことがとっても苦手。ですので踊れる人って、本当に素晴らしいなと思います。花吹雪にはまるまで踊りにそんなにはまるとは思っていませんでしたが、踊りっていいもんだと今は思います。いつか広島のデパートでフラダンス教室の発表会を観た時には観ていて自然に涙が出てきて自分でもびっくりしました。それはゆっくりした動きで愛情を伝える踊りだったんです。それは別にぼくに向けられたものじゃなくて、客性にいたお連れ合いやお子さんへ向けられたんだと思うんですけどね。ほんとによかった☆

舞踏では、心を無にする(無我夢中になるくらい集中するということだそうです)ことが大切だとか、きっとそうなんだろうな……と思われるようなことが色々語られました。また宮崎さんがゲストということで、人形と舞踏の関係についても語られました。

※古関さんのことを紹介している新聞記事です:
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2018年06月11日

孤狼の血

6月10日(日)の朝、岡山メルパで『孤狼の血』を観ました。

公式サイト
http://www.korou.jp


ヤクザ映画なのかな……悪徳刑事モノっていう方があってるかな。ヤクザものだからあまり観ようとは思わなかったんだけど、白石和彌監督の去年の『彼女がその名を知らない鳥たち』がすごく良かったのと、長男が「良かった」と推薦してくれたので観に行きました。そうそう、松坂桃李と竹野内豊は『彼女〜』にも出ていました。

で、なかなか面白いし見応えのある映画でした。真木よう子さんもいい感じ。ぐっとくるエピソードも色々。

暴力がけっこうきついので疲れましたから、もう一度観たいとは思わないかな。続編『凶犬の眼』は見てみたい気もします。原作は三部作なんですってね。主人公はやはり日岡だそうです。
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タクシー運転手 約束は海を越えて

6月9日(土)の夜、岡山メルパで『タクシー運転手 約束は海を越えて』を観ました。

公式サイト
http://klockworx-asia.com/taxi-driver/


予告にあるとおり1980年5月、韓国の光州(クァンジュ)でおきた「光州事件/光州民主化運動」を描いた映画です。実在するドイツ人記者が封鎖されている(電話も外部と繋がらなかった!)光州市にソウルからタクシーで潜り込み取材を行ったときのことを元にしています。そのときのタクシー運転手は彼に偽名を教えたようで、その運転手が誰だったのかはわからないままだったそうですが、ソン・ガンホがそのタクシー運転手を見事に演じています。なにしろおかしいんです。最初は完全にコメディのような感じで始まります。

ソウルのタクシーってけっこう乱暴な運転で有名でした。今はどうかな? ぼくがはじめてソウルに行ったのは1991年でしたが、その時、僕を乗せて走っていたSさんの車と強引な車線変更をしてきたタクシーとの接触事故がおきたんですが、タクシー運転手はどなりまくってそのままどっかへ言ってしまいました。宋さんもあっけにとられていました。ソウルというとその事故のことを思い出してしまいます。

さて、個人タクシー運転手・マンソプは金欠病でもう何ヶ月も家賃をためているので、ドイツ人記者ピーターを光州まで送って、その後連れ戻る仕事を他のタクシーから強引に奪ってしまいます。このときの調子の良さがいかにもソン・ガンホ。うまい人です。

光州で二人は病院に向かう学生たちの集団と出会います。彼らの取材をするピーターを残してソウルに戻ろうとするマンソプですが、道で困っていたお年寄りを見捨てておけず、その人の息子のいるという病院まで連れて行く羽目になり、病院で学生たちやピーター、そして何人かのタクシー運転手たちと知り合います。

はじめはそんなに深刻な状況とも思えなかったのですが、取材をしているうちに、集まった群衆に対して軍隊の攻撃が始まります。そして、その様子をカメラで撮影するピーターの姿は私服の軍人たちに目をつけられてしまうのでした。危険を感じたマンソプは、家で一人で待っている娘が心配で、朝早い内に、ピーターを置いてソウルに帰ろうとしますが、光州から無事に外に出たあとにはいった食堂で、光州で大変なことが起きているという噂話を耳にし、悩んだ末、また光州に戻ります。いい男ですね〜。そして、軍隊の弾圧は一生激しくなっていきます。

国民に向かって銃撃するシーンは本当に恐ろしいです。この映画では民主化運動をする立場からの映像しかありませんでしたが、国民に銃を向ける兵士の立場からの映画もあるんでしょうか……辛いものがあるでしょうね。ネタバレになるからあんまり書けないですけれど、実は、兵士の気持ちがわかる場面が後の方で出てくるんですよ……。ぐっときました。

何人の人が犠牲になったのかはあまりはっきりしないようですが150人ほどは確実のようです(Wikipediaによる)。そして市民は武器庫を襲撃し、武器を持って闘い、一時は軍隊を町の外に追い出したんだそうです。たいしたもんですね。

光州の人たちとのつながりもよかったけれど、大家さん夫婦もいい人たちでした。嫁さんの口はきついけど。

いい映画でした。オススメです。

※町からの出入りが比較的しやすかったときに、撮影したフィルムをタクシー運転手が持ち出しておけばより確実に外に情報を伝えられたのに……と思いましたが、そういうわけには行かなかったのでしょうか。
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万引き家族

6月3日(日)、イオンシネマ岡山で『万引き家族』を観ました。

公式サイト
http://gaga.ne.jp/manbiki-kazoku/


おばあちゃん、お父さん、お母さん、男の子、そして謎の若い女性……のように見える5人家族の話。この家族はおばあちゃんの年金、それぞれの多くはない収入、……そして万引きで生計を立てているのでした。貧しいのですが、もっと悲惨な状況にある小さな女の子を見つけると家に連れて帰り家族にしてしまうのでした。そして次第に互いの関係がわかってきます。

犯罪者であるけれど暖かい虚構の家庭を作っているというある意味ファンタジー映画です。事実をもとにしているとは書いてありますが、どちらかというとこんな家族が存在していてもいいんじゃないかという願望がつよいのではないかと感じました。謎の若い女性は実は風俗で働いていて、その仕事の様子はまるで女神様のよう……どう観てもファンタジーです。

そんな家族の暮らしも、「おばあちゃん」の死がきっかけで崩壊してしまうのでした。

世の中の事件を観ていると、こんなファンタジーの世界に浸っていてもいいのかなと思ってしまう気持ちがある一方、たとえ犯罪者であっても暖かい心をもっていないはずはない……とも思ってしまいます。

※それにしても安藤サクラさんはいい女優さんですね〜。この人好きです。
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星空

この日の3本目は台湾映画『星空』でした。

公式サイト
https://hoshizora-movie.com


中学生の純な初恋(未満かも)のかわいらしい物語。幾米(ジミー)の絵本をもとにしたおとぎ話(ファンタジー)です。

ジミー・リャオの作品の映画化というともうひとつ『ターンレフト・ターンライト(向左走・向右走)』を観ていますが、これがよかったので、この作品も観てみたいと思いました。
『ターンレフト・ターンライト』冒頭:
https://youtu.be/8toU9_xiKLw
ジジ・リョンの歌う挿入歌のビデオ:
https://youtu.be/nZ-zGGy-l3E
https://youtu.be/MofNvGXdJKY
主人公の二人は同じ建物の隣の部屋に壁を隔てて住んでいるんだけど、使う階段・入口が違って、外に出ても右と左の反対方向に歩いていくので決して出会いません。町でも接近遭遇するんですがなかなか出会えません。そんなふたりのお話。ジミーの絵は下の動画で見ることができます:
https://youtu.be/9IFVyI98bBs
こんなの観てたら、また観たくなりました。早く帰って早くご飯を食べて、DVDを観ようかな。

で、今回の作品『星空』もなんだかさみしい二人の子が心を通わせるようになる話です。本当の星空を観よう!とふたりで冒険の旅に出ます。道に迷い、雨も降りだして遭難しそうなときに古い教会を見つけます。その場面はこちらで観ることができます:
https://youtu.be/doWOEjo5Cpg

最後は親の都合で離ればなれになってしまいます。でも後日譚が最後にあるのでお楽しみに。
posted by dunno at 14:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

ダンガル きっと、つよくなる

6月2日、2番目は『ダンガル きっと、つよくなる』を観ました。

公式サイト
http://gaga.ne.jp/dangal/


オリンピックでの金メダル取得を目指していたが生活のためにあきらめざるをえなかった男が、自分の夢を長女と次女に託す熱血スポーツ映画。

スポーツは好きじゃないので、こういう暑苦しい男は好きではないんですが、映画を観ているうちにこっちまで熱くなってしまいました。やはり試合が始まってからが盛り上がりました。うん、スポーツは麻薬ですね〜。しろうとにもわかりやすく描いてくれてました。強い相手に勝つときも、あらかじめ伏線がはってあって、ああ、あれか〜とわかるようにしてくれてます。一か所だけ、すごいピンチを切り抜けたところだけ、訓練を始めたころのエピソードがその時点ではカットされていて、一体なにがあったんだろう……と観ていて思ったのですが、試合の時に過去映像が映し出され、あ〜、あのときはこんなことがあったんだ!と納得させられました。

長女が父のもとから離れて根性の悪いコーチの指導を受けるようになってからスランプがはじまってしまいます。そのあたりも映画として必要なんですけれど、ちょっとダルかったです。

それにしても、姉妹の可愛らしいこと(成長してからの女優さんもきれいでチャーミング)。演技も実技訓練も大変だったことでしょう。よくやったと思います。

簡単ですが、このくらいで次に移ります。
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2018年06月10日

女は二度決断する

6月2日(土)はシネマクレール丸の内で映画を3本観ました。

最初の映画は『女は二度決断する』でした。

公式サイト
http://www.bitters.co.jp/ketsudan/


これは見応えのある映画でした……。疲れました。『消えた声が、その名を呼ぶ』もしんどい映画でしたが、これも同じくらい、いやもっと観ていてフラストレーションがたまるかも。

主人公は爆弾テロにより夫と息子を失います。実行犯2人は捕まり裁判になるのですが……。



ネタバレ注意


ネタバレ注意


ネタバレ注意


ネタバレ注意


ネタバレ注意


ネタバレ注意



犯人たちおよびその仲間、そして犯人たちの弁護人が、本当に憎むべき連中なんです。だからと言って、主人公の取ろうとする行動は違法な行為であり、やってはいけない! と思いつつも、それでも、彼女のことを心配しながら、そしてドキドキしながら、見守りつづけるしかありません。

彼らに復讐できる絶好のチャンスが訪れますが……その時彼女はそのチャンスを見送ってしまいます。その意味は……。

彼女およびその家族の友人でもあり、彼女のための法律家として裁判に臨んでくれた人物が、彼女に電話をかけてきたときのその彼女のわかれの言葉を聞いて映画の終わり方がはっきりわかった時点で悲しみは最高潮に達します。あとは彼女の復讐をじっとみるだけ……。

すごいドラマでした。
posted by dunno at 18:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画