2017年10月15日

エルネスト もう一人のゲバラ

今朝は、シネマクレール丸の内で『エルネスト もう一人のゲバラ』を観ました。イオンでやっている『あゝ、荒野 前篇』も観に行きたいのですが……。

公式サイト
http://www.ernesto.jp


そもそもチェ・ゲバラのことはほとんど知りませんでした。アルゼンチン出身ということも先ほど公式サイトを見て知りました。ましてや、彼と一緒に日系ボリビア人が一緒に戦い、彼の名前をもらっていたなどというのはこの映画のことを知るまで聞いたこともありませんでした。そういう意味ですごく勉強になった映画です。とはいえ映画として、とても情熱のこもった熱い映画でした。

冒頭、戦後の日本が描かれたところから、すごくよくできていて、引き込まれました。観光はいいと言って原爆病院に行くところ、この時点ですでに込み上げてくるものがありました。チェ・ゲバラに惚れました。

主人公フレディ・マエムラ・ウルタードの父親は鹿児島出身で、ペルーに移民、その後、住む国を変え、ボリビアでボリビア人の女性と結婚し、フレディが生まれたという話が映画の中で出てきました。子供時代は、比較的恵まれた生活をしていたようです。映画の中でも貧しいボリビア人の家族が描かれていました。成長して、キューバの奨学金を得て、ハバナの医大に留学し、医師を目指します。優秀な成績で、学生でありつつ助手としても仕事をするという順風満帆の生活をしていた折、祖国ボリビアでクーデターが起こり軍事政権が樹立します。そして、ゲバラの率いる特殊な部隊に志願するのでした……。

ボリビアでゲリラ活動し、政府軍に捕らえられ銃殺されたのが25才のとき。オダギリジョーさんは、さすがにちょっと年を取りすぎていますが、精悍で若々しく、まっすぐな心をもったフレディを完璧に演じていました。しかもボリビアなまり(なんだそうです)のスペイン語をしゃべり続けたのですから、すごいです。

ゲバラやマエムラのようなインテリの理想と、先住民族をはじめとする現地の貧しい人々の望むものとのくいちがいも描かれていて、単に彼らをヒーローとしてだけとらえる映画ではありませんでした。

ネットに太田昌国さんという方の新聞掲載記事および講演原稿がありました。ぜひお読みください。下の方の記事にはマエムラのことも出てきます。
「チェ・ゲバラ没後40年」 (2007.10.9)
http://www.jca.apc.org/gendai/20-21/2007/guevara.html
「チェ・ゲバラが遺したもの」 (2007.11.29)
http://www.jca.apc.org/gendai/20-21/2007/guevara2.html
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2017年10月14日

劇団九州男公演@後楽座 2017.10.9 夜の部

シネジャの(映)さんが10月9日、10日と岡山に来られました。(映)さんはぼくの大衆演劇の師匠。ちょうど後楽座に大川良太郎さんの劇団九州男が来ているとのことで、連れ合いも一緒で3人で舞台を観ました。

この劇団は初めて。大川良太郎さん自体は花吹雪のゲストの時に一度見ています。オーラのある人でした。

劇団九州男の公式サイト
http://ryotaro.main.jp

9日の芝居のタイトルはなんと『夜桜挽歌』でした。
https://ameblo.jp/korakuza/entry-12317716725.html

『夜桜挽歌』って言ってもほとんどの方はご存じないかもしれませんね。島津亜矢さんの歌です。

この曲好きなんです。

外題は『夜桜挽歌』でしたが、内容はほとんど歌とは関係なくて、途中に一回、カラオケだけがながれたのと、ラストで亜矢さんの歌が流れただけのことでしたが、でも使ってくださって嬉しいです。

さらにですね、第三部の舞踊ショーでも、お名前はわからなかったのですが、どなたかが亜矢さんの『裏みちの花』で踊ってくださいました。この劇団には亜矢さんのファンが多いのでしょうか。嬉しいことです。

https://youtu.be/diyAF-8wc24 (長いバージョン)
実はこの曲はぼくの持っているCDには入っていないので最近まで知らなかったのですが、YouTubeで聴いていい曲だなと思っていたところでした。

さらに上のリンクの予定表をよく見ていただくと19日夜の部のラストショーが『演歌桜』だと書いてあります。この曲も大好きなんです。ぼくの持っているリサイタルのDVDでもこの曲で始まっているものがあります。景気がいいのでオープニングには最適。もちろんラストショーでも盛り上がると思います。
↓これがそのDVDの映像ですね。


19日は会議があるので、5時半の開演にはとても間に合いません、どうしようかな……と悩んでいます。

さて、そのあとの予定はどうなっているのかな……と見てみました:
https://ameblo.jp/korakuza/entry-12319198160.html

う〜む、残念、後半には亜矢さんの曲のタイトルは見当たりません。でも舞踊ショーで使ってくださるとうれしいです。

21日(土)には都若丸さんがゲストで来られるのですね。予約はもういっぱいだそうです。良太郎さんのブログによると補助いすも出るのでぜひ来てくださいとのこと。

さて、劇団九州男だけでなく、そもそも九州の劇団って初めてかもしれません。ちょっと関西の劇団とは雰囲気が違いますね。おふざけも多いかもしれません。なにしろ良太郎さんが一人だけ突出してスターのオーラを出しておられるので、他の方の存在がやや薄くなりがちで、お名前が全く覚えられないのですが、上のサイトの写真を眺めていると、東条マキさんというでっかい女優さんの存在感が半端じゃなかったのを思い出します。こういう人好きです。(映)さんの話によると、かなり昔からいる方だそうです。

興味のある方、ぜひ後楽座を覗いてみてください。
posted by dunno at 21:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇

パーソナル・ショッパー

一度家に帰って遅い昼食をとり、また夕方からシネマクレールで『パーソナル・ショッパー』を観ました。

公式サイト
http://personalshopper-movie.com


映画館で予告編を観て、ちょっと気になったので観に行きました。スリラーかと思って観に行って……確かにある意味、スリラーなんですけれど、もっと違うジャンルの映画でした。最初、違う映画を観に来てしまったかと思ったぐらい。主人公の若い女性が古い屋敷に一人で泊まりに来ます。いや、正確に書くと、姉も一緒に来るんですが、姉は帰ってしまうんです。そしてだんだん暗くなって……屋敷のどこかで音がします。誰かがいるんです。主人公は「ルイス? いるの?」と声をかけますが……。

とても怖い導入部でした。なにしろ朝一で『エル ELLE』を観ていますからね、どこからか変質者が襲ってくるんじゃないかと本当にドキドキしました。

公式サイトを観てもネタバレ的なことは一切触れていないのでこの映画のジャンルのことはぼくも書かないことにします。

主人公のところに謎の人物からあやしいメッセージが届き、その人物にある意味翻弄され、結局殺人事件の第一発見者になり、しかも犯人と疑われそうな仕掛けまで仕組まれてしまうのですが、その細かい謎解きは全くありません。監督の意図はもうひとつの「あっち」の方のことだったのでしょうか。全く意味不明な終わり方であっけにとられてしまいました。結局首をひねってしまう映画でした。

でも、主人公のモーリーンを演じた女優さんはいい感じでした。好きです。クリステン・スチュアートという方だそうです。覚えておきます。
posted by dunno at 20:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣

『エル ELLE』に続いて『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』を観ました。

公式サイト
http://www.uplink.co.jp/dancer/


公式サイトより
19歳で英ロイヤル・バレエ団の史上最年少プリンシパルとなるも、人気のピークで電撃退団。バレエ界きっての異端児の知られざる素顔に迫ったドキュメンタリー。

ウクライナ出身、19歳で史上最年少の英国ロイヤル・バレエ団プリンシパルとなったセルゲイ・ポルーニンは、その2年後、人気のピークで電撃退団。そのニュースは国内メディアのみならず、世界中に報道された。


彼の学資のために、父はポルトガルへ、祖母はギリシャへと出稼ぎの生活が続き、家族はバラバラ。そして両親は離婚してしまいます。

映画は両親などが撮っていたビデオ映像や、両親・本人・友人たちなどへのインタビューと練習風景、舞台や楽屋での映像を交えて進んでいきます。

バレエというのはとても激しいものなのですね。体を痛めつけて踊るのです。痛みを忘れるために麻薬も使うようになります。学生の時も、そしてプロになってからも、恋愛の話は全く出てきませんでした。それどころではないのです。自由のない世界を求めてバレエ団を辞めますが、それでもバレエで生きていくことになります。ロシアで客演という形で人気を得ますが、結局それもやめ、引退前の最後の踊りを友人たちと企画して踊ります。それがこの映画の冒頭と、後半で出てくる "Take Me To Church" です:

Sergei Polunin, "Take Me to Church" by Hozier, Directed by David LaChapelle
https://youtu.be/c-tW0CkvdDI

彼はこの後も結局引退することはなくバレエを続けます……

それにしても、天才というのはしんどいものですね。
見ごたえのあるドキュメンタリーでした。

※シネジャの白井さんがセルゲイの簡単な年譜を作っておられるのでご覧になってみてください。
http://mikki-eigazanmai.seesaa.net/article/451599893.html
posted by dunno at 19:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

エル ELLE

今日、シネマクレール丸の内で『エル ELLE』を観ました。

公式サイト
http://gaga.ne.jp/elle/


主人公ミシェルを演じているイザベル・ユペールという女優さんを最近までよく知らなかったのですが、『アスファルト』という映画で、なんだか魅力的な人だなと思って気になり始めたのです。
http://flim-flam.sblo.jp/article/178468780.html

なんだか「後味の悪い映画」というような紹介文も見たのですが、全然そんなことはありませんでした。ミシェルはなかなか魅力的な女性。他の女性(友人のアンナ、隣人のレベッカ、息子の妻、元夫の恋人)も、それぞれチャーミング。一方、男はどうしようもないかも……。最後は予想を裏切るいい結末でした。ミステリーっぽいところもある映画なのであまり筋立ては書きません。気に入りました。色んな人間関係が出てくるんですが、フランスだからいいんじゃないかな(笑)。ただ暴力は多いので、苦手な人はやめておいた方がいいかもしれません。
posted by dunno at 16:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

ソウル・ステーション/パンデミック

10月1日(日)の夜、シネマクレール丸の内で『ソウル・ステーション/パンデミック』。

メルパで観た『新 感染』の前日譚を描いたアニメです。ただ、本当に前日譚かというとちょっとおかしい感じもしました。このアニメの段階で、すでにソウルはほとんど戒厳令が出ているような状況です。新幹線が動くとはとても思えません。それにあの乗客たちはどうやって駅までたどり着けたのでしょう。よくわかりませんが、ほぼ同時進行ということなのでしょうか……。まあそれはさておき……

公式サイト
https://pandemic-movie.com


『新 感染』ではある程度「安全」な場所ってあったのですが、こちらではそういうことがなくて、もうハラハラ・ドキドキの連続でした。よくできたアニメだと思います。ただ、ある人物の描き方がやや詐欺的にずるいかもしれません。

シネマクレールでは字幕版の『新 感染』を月末から一週間やる予定です。ちょうど週末に東京に行くので、日曜日になんとか観に行けるかどうか微妙。メルパでは吹き替え版でしたので、ぜひ観たいのですが……。
posted by dunno at 15:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

パターソン

10月1日(日)、シネマクレール丸の内で『パターソン』を観ました。

パターソン(NJ)という町に住むパターソンというバス運転手の一週間を描いています。

公式サイト
http://paterson-movie.com


毎日、判を押したような生活を繰り返す主人公は詩を書くのが趣味。映画の中で、偶然やはり同じようにノートに詩を書く人物と出会ったりします。全然知らない人なんですが、この町出身にウィリアム・カーロス・ウィリアムズという詩人がいて『パターソン』という詩集を出しているそうです。この詩人の名前は映画の中でもよく出てきます。

日本では一般人では、詩よりも短歌や俳句をたしなむ人が圧倒的に多そうです。ぼくは全くそういう類のものを創作する能力はありませんが、読むのなら近年好きになってきました。年をとったせいかも。好きといっても、土曜日の日経の俳句・短歌の投稿欄の半分くらいをざっと眺める程度。(先日値上げのお知らせがあったので、今月末でやめて、山陽新聞一紙だけ購読することにしました。心残りはこのページと最後の文化面だけかな……) この主人公のように、淡々と生きて淡々と詩を綴って生きているってなんだかいいですね。奥さんは一緒にいるとちょっと疲れそうなひとですが、かわいいですし、飼っている犬もいいキャラクターです。町にはきれいな公園(パターソン・グレート・フォールズ国立歴史公園)があって、滝まであるんです。いつか行ってみたくなります。

そうそう、この主人公、携帯やスマホを持っていないんです。それもいいですね〜。

最後に突然日本人が出てきます(永瀬正敏)。彼も詩人です。この映画の雰囲気にぴったしで、違和感は全くありませんでした。最近、まともな役が続いてますね。

いい映画でした。好きです。
posted by dunno at 15:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画

2017年10月02日

ダイ・ビューティフル

9月30日にシネマクレール丸の内で『ダイ・ビューティフル』を観てきました。トランスジェンダーの「女性」を描いたフィリピン映画です。

公式サイト
https://www.cocomaru.net/diebeautiful


予告に描かれているように、ミスコンでの優勝を夢見ていた「トリシャ」がついにミス・ゲイ・フィリピーナに選ばれたその直後、トリシャは急逝してしまいます。一週間続く通夜では、日替わりで有名スターそっくりにメイクして美しく死ぬことを望んでいたトリシャの希望をかなえようと仲間が奔走します。

にぎやかで楽しそうな話にも見えますが、実際は父親や思春期になった養女との葛藤、学生時代の悲惨な体験の記憶、愛する男性を失う悲しさ、ミスコンでの失敗……などなども描かれて、なかなかしんどい映画です。通夜の描写と、過去の描写が交互にあって、やや、わかりにくい個所もありました。

個人的には、化粧をしない人が好きなので、どうしてそんなに美しくなりたいと思うのかはあまり理解できないのですが、まあ、それは本当に人の好き好き。生きたいように生きたのですからそれでよかったのでしょう。ただ、養女にまでミスコンへの出場を無理強いしたのはよくなかったですね。本人がいやがっていたのに……。この子が小さい時も、そして成長してからも、なかなかチャーミングな子でした。

ところで配給は「ココロヲ・動かす・映画社 〇」という妙な名前の新しい会社です。『私の少女時代』を配給してくれたのもこの会社。またいい映画を配給してほしいです。
posted by dunno at 12:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画